Waymoなど自動運転タクシー、緊急対応失敗で規制強化へ
原題: Waymo, robotaxi operators face fresh scrutiny over emergency response failures
なぜ重要か
連邦レベルの緊急対応基準とジオフェンシング義務化は、自動運転タクシーの商業展開コストや運行制限に直結し、業界全体の規制環境を大きく左右する可能性がある。
米国でWaymoなどのロボタクシー事業者が緊急対応の失敗を巡り連邦規制強化の圧力にさらされている。カリフォルニア州選出のKevin Mullin下院議員は2026年7月28日、自律走行車の最低安全基準を定める「AV Emergency Response Coordination Act」法案をサンフランシスコで発表した。救急車・消防車の妨害など複数の事案が背景にある。
Kevin Mullin下院議員(民主党・カリフォルニア州)が発表した「AV Emergency Response Coordination Act」は、NHTSAに対して自動運転車の緊急対応に関する全国最低基準の策定を指示するものだ。法案は同週中に議会へ正式提出される見通しで、サンフランシスコ市長Daniel Lurie氏、同市消防署長Dean Crispen氏、道路安全擁護団体「Advocates for Highway and Auto Safety」のCathy Chase会長らが記者会見に同席した。
法案の主な内容は、(1)AV事業者に対し第一対応者向けの明確な緊急プロトコル整備を義務付けること、(2)公的機関がAV企業に直接アクセスできる24時間ホットラインの設置、(3)緊急時や安全上の危険がある際に公的機関がAVの運行範囲を制限できる「ジオフェンシング」プロセスの創設――の3点が柱となっている。
背景には複数の深刻な事案がある。TechCrunchが今年初めに実施した調査では、Waymoの車両がトラブルに遭遇した際に第一対応者が手動で車両を移動させざるを得ないケースが複数確認された。消防署長Crispen氏は「AV事業者と協力してきたが、ロボタクシーが消防署や救急展開施設の真正面で乗降を繰り返しており、緊急車両のアクセスが妨げられるパターンが続いている」と指摘した。
WaymoはTechCrunchへの声明で「連邦レベルの自動運転車基準の枠組みを長年支持してきた」とし、「AV開発者と第一対応者の連携を標準化する取り組みも支持する」と表明した。ジオフェンシング条項は、事業者の自主規制を待たず行政が即座に運行エリアを制限できる実効的な手段となるため、業界にとって特に影響が大きい規定とみられている。