AI墓場:失敗したスタートアップと製品の記録

原題: The AI graveyard: a running list of projects and startups that didn’t make it

なぜ重要か

企業AI施策の42%が中止という数字は、投資判断やAIスタートアップへの出資評価において無視できない基準値となる。

TechCrunchは2026年9月15日、相次いで消えていくAI製品・スタートアップをまとめた「AI墓場」リストを公開した。ワークフロー自動化ツールのRelayが同週月曜に閉鎖。S&P Global Market Intelligenceによると、企業が立ち上げたAI施策の約42%が最終的に中止されている。OpenAIのSoraも2026年3月に終了するなど、大手も例外ではない。

TechCrunchが公開したこのリストは、資金不足・技術的課題・競合激化・スケール困難・需要不足といった多様な要因で終わりを迎えたAI関連の取り組みを記録したものだ。「失敗のスコアカード」ではなく、業界全体が学べる教訓の集積として位置づけられている。

直近の事例として挙げられるのが、Zapierの競合として生まれたAIワークフロー自動化ツールのRelayだ。創業5年のスタートアップだったが、OpenAIやGoogleが同様の自動化機能を自社製品に直接組み込んだことで独立製品としての存在意義を失い、完全閉鎖に至った。

OpenAI自身も複数の失敗を抱える。ChatGPTを「スーパーアプリ」化しようとした7月の大幅リニューアルは、UIが複雑・散漫と酷評されすぐに撤回。スタンドアロンのAIウェブブラウザ「ChatGPT Atlas」は2025年8月9日に1年未満で終了し、機能はChatGPTに吸収された。AIエージェント「Operator」も同様にChatGPTへ統合。画像生成のDALL-Eも独立した目的地としての役割が縮小されている。動画共有プラットフォームのSoraは運営コストの高さとユーザー定着の困難さを理由に2026年3月に終了した。

Appleも2024年に発表したApple Intelligenceの目玉機能であるSiriの刷新で期待を裏切った経緯があるとリストは指摘する。

S&P Global Market Intelligenceのデータが示す42%という中止率は、AIブームの熱狂の裏側にある現実を浮き彫りにする。巨額の資金と人材を投じても、製品が市場に定着するとは限らない。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →