AV安全基準策定へ米NHTSAとSAEが連携

原題: TechCrunch Mobility: How do we know when an AV is safe enough?

なぜ重要か

連邦レベルのADS安全基準が整備されれば、ロボタクシーや自動運転トラックの商用展開をめぐる法的不確実性が大幅に低下し、市場拡大の前提条件が整う。

米国道路交通安全局(NHTSA)は2026年9月、SAEと共同で自動運転車(AV)の性能基準策定を加速する政府・産業界コンソーシアム「ASCEND」の設立合意を発表した。ピッツバーグで開催されたAI Horizons Summitで、NHTSA長官Jonathan Morrisonが表明。現行の連邦自動車安全基準(FMVSS)はペダルやハンドルを持たないTesla CybercabやZooxのようなロボタクシーを想定しておらず、新たな枠組みが急務となっている。

自動運転技術の普及が進む中、「AVはいつ安全と言えるか」という問いに対して、これまで明確な連邦基準は存在しなかった。人間のドライバーには免許取得試験があるが、自動運転システム(ADS)に相当する標準テストは現時点で存在しない。安全性の判断は事実上、各企業に委ねられてきた。

NHTSAはこの状況を変えるべく、SAEとの合意のもとASCENDコンソーシアムを立ち上げた。目的はデータに基づくAV性能基準の開発を加速することだ。Morrison長官はAI Horizons Summitで「このコンソーシアムの最優先事項はADSの能力評価であり、それが連邦自動車安全基準の策定を後押しする」と述べた。

背景には規制の断片化という問題がある。現行のFMVSSは従来型の車両を前提としており、ペダルも steering wheelもないTesla CybercabやZooxのロボタクシーには適合しない部分が多い。また、州・地方レベルでバラバラに設けられた要件が「パッチワーク」状態となっており、業界の負担となっている。

Morrison長官は、新たな連邦フレームワークは「イノベーションを阻害せず、政策決定で『もぐら叩き』を繰り返すことなく、技術進化を見越した基準を作る」ことを目指すと強調した。ただし、ASCENDがADS基準を実際に策定するまでの具体的なスケジュールは現時点で示されていない。AV業界がこの動きにどう関与するかも注目される。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →