OpenAIの安全責任者が退社へ

原題: OpenAI’s Head of Safety Is Leaving the Company

なぜ重要か

AIの安全担当リーダーが相次いで退社する中、OpenAIの安全体制と研究・製品開発とのバランスに業界の注目が集まっている。

OpenAIの安全システム責任者であるJohannes Heideckeが、2026年7月10日に社内メモで退社を表明したことをWIREDが報じた。後任の暫定責任者にはSaachi Jainが就任し、安全チームはVP of ResearchのMia Glaeseの下に統合される組織再編が実施される。

OpenAIの安全システム担当責任者(Head of Safety Systems)であるJohannes Heideckeが今週、社内スタッフに対して退社の意向を伝えたことが明らかになった。WIREDが入手した社内メモによると、最高研究責任者(Chief Research Officer)のMark Chenは、OpenAIの安全チームを今後VP of ResearchおよびHead of AlignmentのMia Glaeseのもとに統合すると発表した。Glaeseの役職は「VP of Research and Safety」に拡充される。また、以前から安全チームを率いていたSaachi Jainが暫定の安全システム責任者に就任し、Glaeseに報告する体制となる。

Chenは社内メモの中で、「安全に対する要求は増し続けており、モデルのトレーニングペースは大幅に上がり、リリースサイクルも大幅に短縮された。その結果、安全に関わる調整上の課題はこれまで以上に大きくなっている」と述べた。

Heideckeは2021年にAI安全アナリストとしてOpenAIに入社し、2024年に前任のLilian Wengが他の研究者とともにThinking Machines Labを共同創業するために退社した後、安全システム責任者を引き継いだ。Chenはコメントの中で「安全業務がフロンティアモデルの開発と統合され、主要なモデル・製品・リリースの意思決定においてより早期かつ直接的な役割を担うことが重要だ」と強調した。

Heideckeの退社は、安全を重視するリーダーが相次いで離れる流れの一環でもある。同じ週には、9年間にわたり安全研究に従事してきた最高未来責任者(Chief Futurist)のJoshua Achiamも退社を表明した。さらにAGI展開部門CEOのFidji Simoも医療休暇後に役職を退くことを発表しており、Greg Brockmanが引き続き製品チームを率いるとともに、市場投入戦略も担当する。なお同週、OpenAIはエージェント型コーディングタスクで最高性能を持つモデルとしてGPT-5.6をリリースしたが、以前のモデルと比較して懸念されるミスアラインメント(目標不整合)の兆候が見られると同社は認めている。

出典

wired.com — 元記事を読む →