NAACP対xAI訴訟、連邦地裁が却下申請を棄却
原題: Judge allows NAACP lawsuit over xAI data center pollution to move forward
なぜ重要か
AI企業のインフラ拡張が環境法規制の壁に直面した初期事例として、今後の業界全体の許認可慣行に影響を与えうる。
連邦裁判所のDebra M. Brown判事は2026年10月、xAIがメンフィス郊外のColossusデータセンターで少なくとも35基の燃焼タービンを無許可で稼働させたとするNAACPの訴訟について、xAI側の却下申請を棄却した。Southern Environmental Law CenterはClean Air Act違反も主張しており、訴訟は引き続き審理される。
連邦地裁のDebra M. Brown判事は、NAACPがxAIを相手取った大気汚染訴訟の却下申請を認めない判断を下した。NAACPを代理するSouthern Environmental Law Centerは、xAIがテネシー州メンフィス郊外のColossusデータセンターに「少なくとも35基の燃焼タービンおよびその他の大気汚染源を、事前建設許可・操業許可を一切取得せずに設置・稼働させた」と主張し、Clean Air Act違反も問うている。
xAI側は却下を求め、「タービンは可動式であるため許可要件の適用除外に当たる」と主張。さらに、原告に訴訟の法的資格(standing)がないとも訴えた。しかしBrown判事は、原告がClean Air Actに基づく法定資格を持つことを確認。また、問題のタービンはミシシッピ州のState Implementation Planが定める「可動発生源(mobile sources)」には該当しないと判断した。
xAI側がさらに「市民訴訟そのものが違憲だ」と主張した点についても、Brown判事は「市民訴訟の原告は自らの名で、自らのために訴訟を起こし、自らが受けた損害の救済を求めるものであり、連邦政府の行政権を行使しているわけではない」と明確に退けた。
NAACPの環境・気候正義担当ディレクターAbre' Connorは声明で「xAIに責任を取らせるための重要な勝利だ」と述べ、「裁判所はxAIとDOJによる却下の試みを繰り返し拒否してきた」と強調した。なお今月上旬には、司法省(DOJ)による同様の却下申請も棄却されている。
この訴訟が続く中、データセンターに対する社会的な反発は各地で強まっており、ニューヨーク州は新規データセンターへのモラトリアムを最近成立させた。AmazonやMicrosoftが政府機関との取引でNDAの使用停止を表明するなど、業界全体への圧力も増している。