X、政府命令による投稿制限をユーザーに通知へ
原題: X will now tell users when governments have forced it to limit their posts
なぜ重要か
政府命令による個別投稿・アカウント単位での開示は業界初水準で、プラットフォームの説明責任に新たな基準を設ける可能性がある。
Xは2026年9月21日(月)、政府の法的要求に基づいて投稿やアカウントの表示が制限された場合、ユーザーに直接通知する機能を追加すると発表した。既存の透明性ツール「Under the Hood」を拡張したもので、どの投稿がどの国の要求により非表示になったかをJSON形式でダウンロードできる。
Xは、政府による「コンテンツフィルタリング」命令が自分のアカウントや投稿に適用されたかどうかをユーザーが確認できる新機能を発表した。これは2026年8月に導入された透明性ツール「Under the Hood」の拡張版として提供される。
「Under the Hood」はアプリの設定画面からアクセスでき、過去1か月間に投稿を10件以上行ったユーザーなら誰でも、アカウントや投稿に適用されたラベルや、表示回数への影響をJSON形式のファイルとしてダウンロードできる。今回のアップデートにより、このファイルには「どの投稿が、どの国の法的要求を受けて非表示になったか」という情報も含まれるようになった。
これまで、アカウントや投稿の「シャドウバン(表示制限)」に関する情報はユーザーに開示されておらず、多くのユーザーが根拠なく疑惑を抱えてきた。また、政府からの要求に関するデータは業界全体で透明性レポートという形での集計公開が一般的で、個別アカウントや投稿レベルでの開示は異例だ。
政府が削除・制限を求める理由はヘイトスピーチ規制、テロ関連コンテンツ、選挙規則など多岐にわたる。一方、表現の自由を訴える団体などは、これらの法律が政治的な言論弾圧に利用される場合があると批判している。
Xはこれ以前にも、「For You」アルゴリズムのオープンソース化、ランキングシステムのパラメーターや重み付けを含むコードベースの公開など、複数の透明性強化策を実施してきた。今回の機能追加はその延長線上に位置づけられる。非技術系ユーザーへの配慮として、JSONファイルをAIチャットボットに読み込ませると内容を解説してもらえることも案内している。