米政府、XのEU罰金1.37億ドル免除を画策

原題: The Trump Administration Is Trying to Get Musk and X Out of a $137 Million EU Fine

なぜ重要か

DSAは米国テック大手全体に適用され、EU・米国間のデジタル規制摩擦が通商問題に発展しつつある点で業界全体の先例となる。

米司法省と国務省は2026年9月、EUがXに科した約1億3700万ドル(約120億円)の制裁金に対し、EU一般裁判所への介入申請を行った。EUのデジタルサービス法(DSA)に基づく初の制裁であり、トランプ政権はこれを「海外による強奪」と批判。米国企業の権益保護を名目に法的支援を表明した。

欧州委員会は2024年12月、2年間の調査を経てXに対し欧州デジタルサービス法(DSA)違反として€1億2000万(約1億3700万ドル)の制裁金を科した。主な違反内容は3点。青いチェックマーク(Blue Check)を「認証済みアカウント」と称しながら実際には有料サービスに過ぎないとする表示の不正確さ、広告リポジトリの不備、そして研究者向けの公開データアクセス制限だ。XとElon Muskはそれぞれ2025年2月に不服申し立てを行い、EUの調査を「不完全かつ表面的」、DSA義務の解釈を「恣意的」と主張した。

今回、米司法省民事部のBrett A. Shumate次官補補は声明で「欧州委員会の規制上の越権行為を黙認しない」と明言し、国務省とともにEU一般裁判所への参加申請を提出した。ルクセンブルクに拠点を置く同裁判所が米国の参加資格を認めるかどうかはまだ決まっていない。

米政府の主張は、XだけでなくMeta(Facebook・Instagram)、GoogleのYouTube、MicrosoftのLinkedInなど米国経済に多大に貢献する企業群が対象になりうるため、米国として関与する利害があるというものだ。トランプ大統領はデジタル規制全般を「米国のテック企業を狙い撃ちにした差別的措置」と表現し、規制を導入する国への関税も示唆している。JD Vance副大統領もDSAのコンテンツモデレーション要件を「権威主義的な検閲」と批判してきた。

欧州委員会は2025年7月、XがデータアクセスBに関する改善計画を提出したことを受け入れ、6カ月の実施猶予を認めた。ただし制裁金そのものは維持されており、Xの法的異議申し立ては継続中だ。

出典

wired.com — 元記事を読む →