生産性の幻想:ツールより問題設定が重要

原題: The Productivity Mirage

なぜ重要か

ツール・AI活用による生産性向上が注目される現在、何を解くかという問題設定の重要性を再確認させる視点として業界に示唆を与える。

エンジニアのAlex Kotliarskyiは、FacebookでBobという伝説的なエンジニアを観察した体験を基に、生産性に関する考察を公開した。Bobはvanilla Sublime Textのみを使用し、デバッガーも使わずprintfでデバッグするシンプルな環境ながら、Facebook GroupsやFacebook Marketplaceの原型となる機能をハッカソンで次々と生み出していた。

ソフトウェアエンジニアのAlex Kotliarskyiが、自身のブログにFacebook時代の体験談を投稿した。

Kotliarskyiは当時、カスタムVimセットアップ、tmux over mosh、独自のgitエイリアスなど精巧な開発環境を構築した「生産性オタク」だったと自己紹介している。そんな彼がハッカソンでFacebookの伝説的エンジニア「Bob」の隣に座る機会を得た。

Bobが開いたのはシンタックスハイライトも正しく動作しないvanilla Sublime Textだった。ライブリロードもデバッガーも使わず、コードにprintfを挿入してログを確認するという極めてシンプルな手法で開発を進めた。それにもかかわらず、Bobはそのハッカソンで優勝した。

Bobが取り組んでいたのは、後にFacebook Marketplaceへと発展するGroupsへの売買投稿機能だった。KotliarskyiはBobの「やり方」に気を取られるあまり、「何に取り組んでいるか」をほとんど見ていなかったと振り返る。

Kotliarskyiはこの体験から、「プロダクトの審美眼と直感は、エディタの設定よりも重要だった」と結論づけている。また、X(旧X)では毎日「すべてを変える新しい仕事術」が登場するが、最終的に最も重要なのは正しい問題を解くことだと述べている。

出典

frantic.im — 元記事を読む →