SpaceX、Starship V3の2回目打ち上げを点火直後に中止
原題: SpaceX suddenly aborts second Starship V3 launch after ignition
なぜ重要か
Starshipの信頼性確立は「軌道上データセンター」構想やStarlinkの収益拡大に直結するため、打ち上げ中止の原因究明と再挑戦の速度が事業計画の行方を左右する。
SpaceXは2026年7月16日(木)、テキサス州南部の発射施設でStarship V3の2回目打ち上げを試みたが、Super Heavyブースターの点火直後に自動中止が作動した。CEOのElon Muskは複数のRaptorエンジンが起動しなかったと説明し、数日以内に再挑戦する意向を示した。
SpaceXは現地時間2026年7月16日木曜日、テキサス州南部の施設でStarship V3の2回目打ち上げを試みた。カウントダウン中にT-1分で一時停止があったものの短時間で解除され、打ち上げシーケンスが再開。発射台の水デリュージシステムが作動し、Super Heavyブースターのエンジンが点火し始めた直後、すべてのシステムが突然停止した。SpaceXの中継映像のグラフィックスでは、新型Raptorエンジンのうち4基が点火しなかったことが確認された。
CEOのElon MuskはXへの投稿で「一部のエンジンが起動せず、自動打ち上げ中止が作動した」と述べ、「できれば数日以内」に再挑戦すると表明した。SpaceXは今後、Super Heavyブースターと上段ステージ双方から推進剤を取り出したうえで原因究明を進める。
今回の打ち上げでは、第3世代Starlink衛星を初めて軌道に投入することを目指していた。ただし、Starshipはいまだ地球周回軌道への到達を実証できていないため、展開から約20分後に大気圏再突入で燃え尽きる計画だった。
今年5月に行われたStarship V3の初打ち上げでは、Starlink模擬衛星の展開に成功した一方、Super Heavyブースターがメキシコ湾での模擬着陸前に失敗。FAA(連邦航空局)が原因究明と改善策の特定を命じていた。FAAは今週初めに飛行再開を承認していた。上段ステージは5月のミッションでエンジン1基を失ったものの、水上への模擬着陸は問題なく完了した。
また、今回はSpaceXが6月12日に史上最大規模のIPO(調達額850億ドル超)を実施して以来初の打ち上げ試験でもあった。打ち上げ中止を受け、同社株は時間外取引で4%超下落し、IPO価格の135ドルを下回る水準で推移している。