Relativity Networks、2200万ドルを調達

原題: Relativity Networks raises $22 million to bring a faster kind of fiber to data centers

なぜ重要か

AI大規模化で不可欠となるマルチキャンパス構成において、中空コアファイバーは地理的・電力的制約を緩和する新たなインフラ技術として業界の関心を集めている。

中空コアファイバー技術を手がけるRelativity Networksは2026年8月19日、Rhapsody Venture Partners、Bell Ventures Inc.、Faster Than Glass LLCなどからSAFEノート形式で2200万ドルの資金調達を発表した。同時に、大手ハイパースケーラーから4000万ドルの追加受注も獲得。データセンター間の通信を30%高速化する技術で市場開拓を目指す。

Relativity Networksは、従来の光ファイバーより30%高速なデータ伝送を実現する「中空コアファイバー(hollow-core fiber)」を手がけるスタートアップだ。同社は2026年8月19日、Rhapsody Venture Partners、Bell Ventures Inc.、Faster Than Glass LLCなどを引受先とするSAFEノートで2200万ドルの資金調達を完了したと発表した。SAFEノートは、最初の正式な株式ラウンド実施時に特定株数へ転換される仕組みで、プレシードやシード段階で広く用いられる手法。さらに、社名非公開の大手ハイパースケーラーから4000万ドルの追加受注も確保した。

中空コアファイバーは、光を真空のチャンバーを通じて伝送することで、ガラスを通す従来型ファイバーよりも光速の理論的上限に近い速度でデータを送ることができる。CEOのJason Eisenholz氏によると、従来型では1キロメートルの伝送に約5マイクロ秒かかるのに対し、中空コアでは約3.5マイクロ秒に短縮できるという。

AIの学習・推論が単一のGPUラックで完結していた時代には、ファイバーの遅延は無視できた。しかし現在、データセンターキャンパスは数百エーカー・数十棟にまたがる規模となり、複数のキャンパスを一体運用する「マルチキャンパス構成」が増加している。Eisenholz氏は、「最大規模のシステムは既存の電力インフラを活用するため、複数キャンパスに計算資源を分散させている。それでも1台の同期したマシンとして動作させる必要がある」と語る。

遅延を30%削減できるということは、遅延が問題になるまでの物理的距離を30%拡大できることを意味する。Eisenholz氏はAIインフラの進化を3つの時代に区分し、「第1の時代はGPUの計算能力の最適化、第2の時代はデータセンター内ネットワークの最適化、第3の時代は地理的配置の最適化だ」と述べている。データセンター建設には今後10年間で最大4兆ドルが投じられると見込まれており、電力や用地の制約が課題となる中、同技術はその制約を部分的に緩和する手段として注目される。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →