ReactOSがNTFSインストール対応を達成
原題: ReactOS reaches major milestone with NTFS install support
なぜ重要か
Windowsからの移行を望むユーザーや企業にとって、NTFS対応は実環境との親和性を高める上で不可欠な要件であり、プロジェクトの実用化への本気度を示す指標となる。
オープンソースのWindows互換OS「ReactOS」が2026年10月、NTFSパーティションへの直接インストールに対応した。これまでFAT32パーティションのみに対応していた長年の制約を解消したもので、プロジェクトはアルファ版からベータ版への移行に向けた重要な一歩と位置づけている。ただし新ドライバーはキャッシュ・ジャーナリング・セキュリティ未実装であり、未発見のバグも存在すると開発チームは警告している。
ReactOSは、Windows Server 2003との完全なバイナリ互換を目標に掲げるオープンソースOSだ。長年、インストール先のファイルシステムがFAT32に限定されており、Windows環境の再現という観点から実用上の大きな障壁となっていた。
今回の対応により、ユーザーはNTFSパーティションに直接ReactOSをインストールできるようになった。NTFSはMicrosoftが開発した独自ファイルシステムで、1993年のWindows NT 3.1に端を発し、2001年のWindows XPで現行バージョンが普及。現在もほとんどのWindowsシステムで標準採用されている。
このマイルストーンに至るまでの道のりは長い。ReactOSへのNTFS読み取り専用サポートは2016年に追加され、ブートローダー「FreeLoader」でのNTFSパーティションからの起動対応は2022年に実現した。しかしインストール自体はNTFSに対応できておらず、今回の書き込み対応まで約10年の開発期間を要したことになる。
ただし、実用面では依然として制限が多い。ReactOSチームは公式Xアカウントおよびアナウンスで、新ドライバーが「キャッシュ機能を欠くためパフォーマンスが劣る」こと、「ジャーナリングとセキュリティサポートが未実装」であることを明記。潜在的な未発見バグも存在するとして、積極的な使用には慎重な姿勢を促している。
ReactOSは主にボランティアによって開発されるコミュニティプロジェクトで、GitHubやプロジェクトのフォーラムを通じて開発が進められている。数十年にわたるアルファ版の状態が、OSをゼロから再実装することの難しさを示しているが、今回の対応でベータ版へ向けた前進が確認された形だ。