Ramp、600億ドル評価額で18.5億ドル調達
原題: Ramp reaches $60B valuation as it pushes deeper into AI
なぜ重要か
フィンテック×AI統合戦略が投資家に評価され、年次収益20億ドル規模のスタートアップが4か月で評価額を36%引き上げた点は、AI組み込みB2Bソフトの資金調達市場の過熱を示す指標となる。
経費管理スタートアップのRampは2026年10月15日、評価額600億ドルで18.5億ドルの新規資金調達を完了したと発表した。4か月前の440億ドル評価額から急上昇。Dragoneer Investment Group、Thrive Capital、Founders Fundなどが共同リード。年次換算収益は20億ドルを突破し、顧客数は8万5,000社に達した。
Rampが今回調達した18.5億ドルは、2026年6月に7億5,000万ドルを調達してからわずか4か月での追加ラウンドとなる。評価額は440億ドルから600億ドルへと約36%上昇した。累計調達額は約50億ドルに達する。
業績面では、年次換算収益が6月時点の報告値15億ドルから20億ドル超に増加。収益成長速度は前年同期比25%加速しているという。取扱購買額(Purchase Volume)の年次換算は2,750億ドルを超え、前年比175%増。顧客数は6月の7万社から8万5,000社へ拡大し、Visa、Uber、Shopify、Robinhood、Anduril、Notion、Cursor、Figmaなど大手が名を連ねる。
事業の幅も広がっている。経費管理にとどまらず、決済、不正検出、調達、ベンダー管理、会計にまで進出。AIを全製品に組み込み、AIエージェント専用の法人クレジットカードも投入済みだ。2026年8月にはモデルルーティング事業に参入し、AIトークン使用量モニタリングやトークン支出管理を既存顧客向けに提供。同年10月には、社内で構築されたAI自動化・プロンプト・スキルを組織横断で共有できるワークスペース「Glass」を立ち上げた。
Dragoneerのパートナー、Christian Jensenは「RampはAIを深く組み込んだ財務オペレーションプラットフォームとして急速に進化しており、時代を定義する企業の一つになると確信している」とコメントした。
一方、HR・給与ソフトのRipplingが法人カードや経費管理に進出しており、両社は同じ財務チーム予算をめぐって直接競合する構図が鮮明になっている。