OpenAI出資のThrive Holdings、20億ドル調達

原題: OpenAI-backed Thrive Holdings raises $2B to bring AI to the enterprise

なぜ重要か

エンタープライズ向けAI実装を専業とするモデルが大型資金を集め、業界横断でのAI導入加速の潮流が鮮明になっている。

OpenAIが出資するThrive Holdingsは2026年8月12日、SoftBank・D1 Capital Partners・Altimeter Capitalなどの投資家から20億ドルを調達し、企業評価額120億ドルを達成した。同社はAIを活用して伝統的なビジネスを買収・変革するプライベートエクイティ型のAI企業で、会計・IT分野で70社超を傘下に置いている。

Thrive HoldingsはThrive Capitalのスピンアウト企業で、2025年12月にOpenAIが同社の株式を取得した。この出資の一環として、OpenAIは自社社員をThrive傘下の企業に派遣し、AI導入を加速させる体制を構築している。

同社はこれまで二つの主要部門を中心に展開してきた。会計部門「Current」は50社超・2,000名以上のプロフェッショナルを擁し、自己改善型の税務AIエージェント「TaxAI」が7,000件以上の確定申告を処理、精度98%・申告作業時間を30%以上短縮したと発表している。ITサービス部門「Shield」は約20社を傘下に持ち、ヘルプデスクの問題解決速度を36倍に向上させ、カスタムAIエージェントの展開数が直近1カ月で2倍に増加したという。

今回調達した資金の一部は、新たな第三の部門となる「建築環境における規制サービス」プラットフォームの立ち上げに充てられる。データセンター・製造・医療・電力・水道・交通などの物理インフラ整備における許認可取得・認証・コンプライアンス管理などの複雑な規制業務をAIで効率化することを目指す。創業メンバーのAnuj Mehndirattaは「AIは現場作業や専門家の判断を代替するのではなく、調査・報告・許可申請・検査記録・コンプライアンス追跡といった手作業の工程を支援する」と述べている。

OpenAIやAnthropicも同様に大手プライベートエクイティと組んでAI導入支援事業を展開しており、エンタープライズへのAI実装モデルが一つのビジネス領域として確立しつつある。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →