ミュンヘン市がlibexpatを最大6か月支援
原題: libexpat now funded by the City of Munich for up to 6 months
なぜ重要か
広範なシステムで利用されるlibexpatへの公的資金投入は、OSS重要インフラのセキュリティ維持モデルとして注目される。
ドイツのミュンヘン市は、オープンソースのXMLパーサーライブラリlibexpatのメンテナーであるSebastian Pipping氏を、市の「Open Source Sabbatical」プログラムを通じて最大6か月間有償雇用すると発表した。支援は2026年8月1日に開始され、雇用主はdigital@Mが担当する。
libexpatは、C99で書かれた高速なストリーミングXMLパーサーライブラリであり、libxml2と並んでオープンソースのXMLパーサーとして最も広く使われているソフトウェアの一つ。クロスプラットフォームかつMITライセンスで提供されている。
メンテナーのSebastian Pipping氏は、過去約10年間にわたり、本業のソフトウェアエンジニアとしての業務と並行してlibexpatのメンテナンスを行ってきた。この期間、プロジェクトへの作業は日常業務・家事・社会生活・余暇と競合し続けていた。今回の支援により、初めて有給で同ライブラリのメンテナンスに専念できる環境が整った。
Pipping氏が発表したブログによれば、支援期間中の最優先事項は以下の3点。①現在判明している5件の未修正脆弱性の修正、②XML 1.0第5版(XML 1.0r5)のサポート追加、③プロジェクトの堅牢性と保守性のさらなる改善。発表翌日には、Mozillaが発見した脆弱性の修正作業にほぼ全時間を費やしたと述べている。
雇用形態は、digital@Mとの通常の雇用契約(双方からの解約条項付き)によるリモート勤務で、期間は最大6か月。ミュンヘン市の「Open Source Sabbatical」プログラムは、オープンソースプロジェクトのメンテナーを公的に支援するための取り組みである。