KlaviyoがAgencyを買収、創業者が再結集
原題: Klaviyo acquires Elias Torres’ Agency in full-circle reunion for tech founders
なぜ重要か
AI顧客対応エージェント領域でのM&Aが加速するなか、既存顧客データを持つSaaS企業がエージェントAIの競争優位をどう築くかを示す先行事例として注目される。
上場企業のEコマース向けマーケティング自動化プラットフォームKlaviyoは2026年8月5日、連続起業家Elias Torres氏が2023年に創業したAI活用のカスタマーサクセス新興企業Agencyを買収すると発表した。買収金額は非公開。AgencyはSequoia、Menlo Ventures、FelicisらからシリーズAまでに計3,200万ドルを調達していた。
Klaviyoは、Elias Torres氏が設立から3年のAIスタートアップAgencyを買収することに合意した。買収条件は開示されていない。
Agencyは2023年創業で、Sequoia、Menlo Ventures、Felicisを含む投資家から買収前までに計3,200万ドルを調達していた。買収にともない、Torres氏はKlaviyoの最高製品責任者(CPO)に就任し、25人のAgencyチームを率いて、Klaviyoが展開するAIエージェント「Composer」(マーケティングキャンペーンを自動生成)と「Customer Agent」(返品や注文追跡などポストセールス対応を担当)の開発・拡張を加速させる。
Klaviyo共同創業者兼CEOのAndrew Bialecki氏はTechCrunchに対し、「EliasとそのチームはAgencyで優れたプロダクトを構築した。それを当社のエージェント製品と組み合わせ、20万社のビジネスに、さらには今後数年で数百万社以上に届けたい」と語った。
今回の買収はTorres氏にとってキャリアが一巡する形となった。Torres氏は過去にPerformable(2011年HubSpotに買収)を共同創業し、その後Driftを創業してCTOとして8年間勤め、2021年にVista Equityへ12億ドルで売却した実績を持つ。
Torres氏とBialecki氏の接点は2010年に遡る。Torres氏がPerformableでBialecki氏(ハーバード大学卒業後2年)をエンジニアとして採用し、初期スタートアップのノウハウを指導した。Bialecki氏はPerformable退社後すぐにKlaviyoを共同創業し、当初はブートストラップで運営。2015年にKlaviyoが初の外部資本を調達した際には、Torres氏をエンジェル投資家として招いた。Klaviyoは2023年9月に92億ドルの評価額でIPOを実現している。
両氏はKlaviyoが蓄積した長年の顧客データが、DecagonやSierraなどの競合に対するAIエージェントの優位性につながると見ている。Bialecki氏は「エージェントは次の巨大テック革命だ。チームを再結集して構築に向かおう」と述べた。