Google のスクレイピング訴訟、裁判所が棄却

原題: Judge Rejects Google's Attempt to DMCA Its Way Out of Being Scraped

なぜ重要か

AI向けデータ収集を巡るDMCA第1201条の適用範囲が司法によって限定され、オープンウェブへのアクセスとデータ独占をめぐる法的枠組みの方向性が示された点で業界への影響が大きい。

米連邦裁判所は2026年7月、GoogleがSerpAPIを相手取ったDMCA第1201条(技術的保護手段の回避禁止)に基づく訴訟を棄却した。裁判所はGoogleに正当な著作権上の主張がないと指摘。再訴の余地は残されており、同様のReddit対SerpAPI訴訟は継続中。

Googleは2025年末、検索結果ページを無断でスクレイピングしてAPI化するサービス「SerpAPI」を相手取り、DMCA第1201条(反回避条項)違反を根拠に訴訟を提起した。同条項はもともとDRM(デジタル著作権管理)の回避行為を規制するために制定されたものだが、Googleはウェブサイトへのスクレイピングブロック措置を「技術的保護手段」と主張し、SerpAPIによるその回避を違法と訴えた。

今回の裁判所の判断では、Googleの著作権上の主張に正当性がないとして訴状を棄却。ただし再提訴の機会は与えられている。裁判所は、第1201条が本件に適用されるようにGoogleが同法の解釈を過度に拡大しようとした点を問題視した。

この訴訟の背景には、AI時代におけるデータへのアクセス競争がある。SerpAPIはPerplexityなどのAI企業にGoogleの検索結果データを提供するサービスとして機能しており、GoogleはAIデータソースとしての自社コンテンツへのアクセスを制限しようとした形だ。

同様の構造を持つReddit対SerpAPI等の訴訟は現在も継続中で、被告側が棄却申立を行っている段階。Googleの先例がReddit訴訟の行方にも影響を与える可能性がある。

なお、Googleのビジネス自体がウェブスクレイピングを基盤として成長した歴史があり、法的・倫理的観点から批判も集めていた。Lexmark社がプリンターインクの互換品を排除するために第1201条を利用しようとして失敗した過去の事例も、今回の審理で参照されている。

出典

techdirt.com — 元記事を読む →