マスク氏のSEC和解150万ドルを裁判官が承認
原題: Despite ‘misgivings,’ judge approves Elon Musk’s $1.5M SEC settlement
なぜ重要か
SECとの和解承認により、Musk氏のX買収をめぐる主要な法的リスクが解消され、XおよびMusk関連事業の今後の経営環境に影響する可能性がある。
米連邦地裁のSparkle Sooknanan判事は2026年7月8日、Elon Musk氏に対するSECの訴訟を150万ドルの和解金で解決することを「重大な懸念」を示しつつも承認した。訴訟はMusk氏が2022年にX株の取得を適時開示しなかった問題に関するもので、SECはその不開示によりMusk氏が約1億5000万ドルの損失を免れたと主張していた。
米国連邦地裁のSparkle Sooknanan判事は、Elon Musk氏とSEC(米証券取引委員会)が2026年5月に合意した150万ドルの和解を承認した。Bloombergが同判事の裁判所意見書を引用して報じた。
この訴訟は2025年初頭、Donald Trump前大統領の就任からわずか数日前にSECがMusk氏を相手取って提起したもの。問題の核心は、Musk氏が2022年にX(現・X)の株式を取得した際、公開投資家に対して持ち株比率を法定期限内に開示しなかった点にある。SECはこの不開示によってMusk氏が最終的に約1億5000万ドルの損失を回避したと主張している。
2026年5月に成立した和解の内容は、Musk氏名義の信託が150万ドルの罰金を支払う一方で、Musk氏本人は違法行為を認めないというもの。Sooknanan判事は以前、Trump政権がMusk氏に「特別扱い」をしているのではないかと疑問を呈していた。Musk氏は2024年大統領選でTrump陣営に多額の資金を提供したことで知られる。
判事は意見書の中で、「裁判所は提案された和解が公正性と合理性の最低基準を満たすかどうか、もしくは司法権を蔑ろにするものかどうかを評価するにとどまる」と説明。「本件の和解については重大な懸念を有するが、その高いハードルに達するとは言えない」として承認に至った。