W3C「URIは変えるな」1998年の原則
原題: Cool URIs Don't Change (1998)
なぜ重要か
ウェブの情報永続性と相互リンクの信頼性を支える設計原則として、現代のコンテンツ管理・API設計にも直接応用される基礎概念である。
W3CのTim Berners-Leeが1998年に公開した文書「Cool URIs Don't Change」は、ウェブ上のURIは一度公開したら変更すべきではないという設計原則を示したものである。ドメイン「w3.org」上で現在も参照可能であり、ウェブの長期的な情報アクセス性を確保する指針として広く引用されてきた。
1998年、W3C(World Wide Web Consortium)の創設者であるTim Berners-Leeは「Cool URIs Don't Change」と題した文書を公開した。この文書はw3.orgドメイン上に掲載され、四半世紀以上にわたって参照され続けている。
文書の核心的な主張は「良いURIは変わらない」というものである。ウェブサイトの再設計、サーバー移行、組織変更、担当者交代といった理由でURIが変更されることが多いが、Berners-Leeはそれらすべてを「URIを壊す言い訳に過ぎない」と指摘している。
URIが変わると、他サイトからのリンクが機能しなくなり、ユーザーがブックマークを利用できなくなるなど、ウェブ全体の情報連続性が損なわれる。文書は具体的な設計指針として、URIに技術的な実装の詳細(ファイル拡張子「.html」「.cgi」など)や組織の内部構造を含めないことを推奨している。
また、ドキュメントの作成者名や所属部署をURIに入れることも、将来的な変更リスクを高めるとして避けるよう勧めている。日付ベースのURIについては、長期保存を意図したコンテンツには有効な手法として紹介している。
この原則は現在も情報アーキテクチャやウェブ開発のベストプラクティスとして広く引用されており、「リンク切れ」問題の根本的な解決策として開発者・編集者双方に示唆を与えている。