Bending Spoons、SaaS低迷に逆行し初日40%上昇
原題: Bending Spoons defies SaaS slump, surges 40% on first day of trading
なぜ重要か
AI軍備競争によるSaaS企業への懸念が高まる中、既存企業の買収・再生モデルの市場評価の高さを示す。経営難に陥った「僵尸企業」を戦略的に活用するビジネスモデルの成長可能性を提示している。
イタリア・ミラノを拠点とするBending Spoonsは2026年7月1日、IPO初日に株価が40%上昇し、$40.50で終値を迎えた。IPO公開価格$29から急騰し、時価総額は$25.7B、前回非公開時の$11Bから倍増。同社は$1.68B調達。13年の歴史を持つBending Spoonsは、衰退していた有名企業AOL、Eventbrite、Evernoteなどを買収し再生させる事業戦略で知られている。
Bending Spoonsは経営難に陥った従来型SaaS企業を買収し、積極的なコスト削減、新機能開発、価格引き上げを通じて収益化する投資戦略で成長してきた。プライベートエクイティとの違いは、同社がこれらの事業を売却する計画がないという点である。
同社の公開財務情報は買収ポートフォリオの収益化成功を示している。2026年第1四半期の売上は$601M、純利益は$27.4Mを記録。これは前年同期の$259M売上に対する$112Mの純損失からの劇的な転換である。売上の84%をサブスクリプション事業が占める。
IPO前の主要外部株主はBaillie Giffordで、Renaissance Partners、Cox Enterprises、Durable Capital Partners、Fidelity、T. Rowe Priceが少数株を保有していた。このIPOは共同創業者5名(Luca Ferrari、Francesco Patarnello、Matteo Danieli、Luca Querella、Tomasz Greber)にとって大きな利益をもたらす。
Bending Spoonsと同様の戦略を採用する企業は他にも存在し、Constellation Software、Curious、Tiny、SaaS.group、Arising Ventures、Calm Capitalなどが「ベンチャー僵尸企業」と呼ばれる停滞したソフトウェア企業の買収・修復・保有事業を行っている。