バッテリーがガスタービンより安価に

原題: Batteries are now cheaper than natural gas turbines used at many data centers

なぜ重要か

データセンターのエネルギー調達戦略が根本から変わる可能性があり、電力コストの構造変化がAI投資計画にも直結する。

調査会社Wood Mackenzieの新報告書によると、4時間持続型バッテリーの発電コストが、データセンター開発者に多く使われるオープンサイクル型ガスタービンを全43市場・全大陸でコスト面において下回った。バッテリーのコストは今後も低下が続く一方、ガスタービンの運用コストは上昇すると同社は予測している。

Wood Mackenzieが2026年10月に公表した報告書は、エネルギー業界の力学に大きな転換点をもたらす内容だ。調査対象となった43市場すべてで、4時間持続型の蓄電池がオープンサイクル型ガスタービン(OCGT)より安価になったと結論づけている。

OCGTはクローズドサイクル型と比べて製造が簡単で入手しやすいが、効率は低く運用コストは高い。電力需要が急増する局面でピーク電源として稼働する用途が多く、電力会社にとって欠かせない存在だった。しかしAIデータセンターの急拡大を背景に、開発事業者が入手可能なあらゆる機種を買い漁った結果、機器価格が急騰。現在OCGTでさえ調達に2〜4年を要し、クローズドサイクル型の納期は2030年代初頭まで伸びているという。

一方、太陽光発電はWood Mackenzieの調査対象全市場で引き続き最安の新規電源となっている。北米では関税・輸入規制による価格圧力が生じているものの、「One Big Beautiful Bill」の税額控除と2027年末までのセーフハーバー条項により、168ギガワット分の大規模太陽光プロジェクトは短期的な価格ショックから守られる見込みだ。

地域別では、中東・アフリカで2035年までに4時間型バッテリーがOCGTより33%安くなり、同地域のあらゆるガス市場でピークガス発電を置き換えるとWood Mackenzieは予測。中国の蓄電コストは近隣国より55%低い水準にある。「この経済的シフトは決定的であり、その差は広がり続けている」と同社プリンシパルアナリストのAhmed Jameel Abdullahはコメントした。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →