GPS代替の商用衛星サービス、Xonaが今月始動

原題: Xona’s commercial GPS alternative is about to go live

なぜ重要か

政府独占だった衛星測位に商用精度サービスが参入することで、自動運転・精密農業向けの高精度測位市場が新たな競争軸を得る。

スタートアップXona Space Systemsは2026年10月中にSpaceXのロケットで6基の衛星を打ち上げ、初の商用GPS代替サービスを開始する。同社は2019年にStanford大学航空宇宙工学出身の5人のエンジニアが創業。現行GPSより高精度かつジャミング耐性の強い測位・タイミング信号を提供し、農業ロボットや自動運転車向け市場を狙う。最終的には258基の衛星コンステレーション「Pulsar」の構築を目指す。

Xona Space Systemsは今月後半、SpaceXのロケットで6基の衛星を軌道に投入し、精密測位の商用サービスを開始する準備を整えている。

同社はStanford大学航空宇宙工学の大学院で出会った5人のエンジニアが2019年に創業。CEO Brian Manningによれば、創業当初は「GPSは無料なのに誰が代替を使うのか」という懐疑論が社内にもあったという。しかしManning氏は調査を重ね、市場の本質はサービスではなくハードウェアにあると結論付けた。「毎年数十億台のデバイスが販売されており、それらはタダで配られているわけではない。より高い性能を切実に求める巨大市場が存在する」と同氏はTechCrunchに語った。

技術面の核心は二つある。一つは、高価な原子時計を搭載せずに衛星が正確な時刻を保持できるアーキテクチャの開発だ。低軌道という地球との近接性と地上の信頼できる時刻源との密な通信を組み合わせることで実現した。もう一つは、既存のGPS受信機がソフトウェアの比較的簡単な変更だけでXonaの信号を受信できるようにした点で、これにより即座に市場へアクセスできるほか、航法信号放送に関する規制対応も円滑になる。

今回打ち上げる6基のうち4基は、昨年技術実証に成功したプロトタイプと同様にAerospace Labsのプラットフォームを採用。残る2基はカリフォルニア州Burlingameの本社でXonaが完全自社製造したもので、最終的に258基で構成する運用コンステレーション「Pulsar」の基盤となる設計だ。

現行のGPS、欧州のGalileo、中国のBeiDou、ロシアのGLONASSはいずれも無料で信号を提供しているが、ジャミングへの脆弱性と精度の限界が課題として残る。Xonaはこれらを補完・代替する商用サービスとして差別化を図る。創業者の一人Tyler Reid氏は低軌道衛星を活用した測位改善をテーマにPhD論文を執筆しており、同社の技術的基盤となっている。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →