Factory、Khosla騒動後にMenloが投資表明
原題: After Factory’s public spat with Khosla, Menlo proudly invests
なぜ重要か
VC同士の公開対立がスタートアップの信用力を左右する時代において、著名投資家の出資表明がネガティブ情報への有効な反論手段となる構図を示している。
AIコーディングスタートアップのFactoryは、共同創業者CEOのMatan Grinberg氏と投資家Khosla Venturesとの公開論争が勃発した直後、Menlo VenturesがFactoryの直近ラウンド(評価額50億ドル)に参加したと2026年10月5日に発表した。投資額は非公開だが、関係者によれば「相当規模」の出資であるという。
Menlo VenturesのパートナーMatt Murphy氏は10月5日、ブログ投稿でAIコーディングスタートアップFactoryへの投資を発表した。出資額は明かされていないが、先月公表された評価額50億ドルの資金調達ラウンドの一環。事情に詳しい関係者はTechCrunchに対し、「Menloにとって形式的な出資ではなく、キャップテーブルに余裕があればさらに積み増したかった」と語った。
この発表が注目を集めた背景には、先週起きた業界を揺るがす公開論争がある。FactoryのCEO Grinberg氏は、同社の最大の競合であるCognitionにCRO(最高収益責任者)として移籍した投資家Chris Degnan氏(RPT Partners)を取締役顧問から解任したと主張。機密情報がCognitionに漏れた可能性があると訴えた。一方Degnan氏は自ら辞任したと反論し、Grinberg氏から別の仕事のオファーを断ったとも述べた。
この騒動に真っ先に参戦したのがVinod Khoslaだ。Khosla VenturesはFactoryとCognitionの双方に出資しているにもかかわらず、KhoslaはFactoryを「苦境に立つ二流競合」と呼び、Grinberg氏の主張を「虚偽」と断じた。SequoiaのパートナーでFactory支持者のShaun Maguire氏はX上でGrinberg氏を擁護し、今回のMenloの参加を受けて「同社は絶好調だ」とコメントした。
MenloはCognitionには出資していない。Murphy氏はかつてAnthropicへの大型投資を決断し、LovableやLegoraとも成約するなど近年好調を維持しており、一部のVCはFactoryを「次のAnthropic」と呼び始めている。Menloによる今回の投資は、Khoslaが示唆したようなFactoryの経営危機説を真正面から否定するシグナルとして業界から受け止められている。