RISC OS Open、設立20周年を迎える
原題: Twenty Years of RISC OS Open
なぜ重要か
20年かけて独自仕様OSをApache 2.0完全オープンソース化した事例は、レガシーOSのコミュニティ主導維持モデルとして業界に参考となる実績を示す。
英国のオープンソースOS管理団体「RISC OS Open Ltd(ROOL)」は2026年6月20日、設立20周年を迎えた。2006年6月20日に法人設立後、独自仕様OSを段階的に公開し、現在では Apache 2.0 ライセンスのもと誰でも自由に利用・改変・配布できる状態となっている。ROOLは20年間の歩みを年単位でまとめた記念記事を公式サイトに掲載した。
RISC OS Open Ltd(ROOL)は2006年6月20日、当時プロプライエタリだった「RISC OS」をオープンソース化するという目標を掲げ設立された。代表のSteve Revill氏が公式サイトに掲載した記念記事では、20年間の主な出来事を1年ごとに振り返っている。
設立初年度(2006〜07年)にはCastleとROOLが共同ソース公開計画を発表し、翌年のWakefield Showで最初のソースコードが公開された。第4年目(2009〜10年)にはBeagleBoardへの移植が実現し、低コストハードウェアへの対応が始まった。第5年目(2010〜11年)には、コミュニティが開発優先度を資金投票で決める「Bounty Scheme」が開始され、現在も継続している。
第7年目(2012〜13年)には「Raspberry Pi」向けの「RISC OS Pi」をリリース。低価格のシングルボードコンピュータで動作するOSとして新世代のユーザー層に広まり、公式サイトのトラフィック記録が1週間で塗り替えられた。第8年目(2013〜14年)には数年ぶりの安定版ROM「RISC OS 5.20」が登場し、BBC BASIC 50周年を記念したシンプルなOS「Pico」も公開された。
第13年目(2018〜19年)はROOLが2006年に掲げた当初目標の達成年にあたる。Castleの買収によりRISC OS DevelopmentsがライセンスをApache 2.0に切り替え、RISC OSは初めて商用・非商用を問わず誰でも自由に利用・共有・改変できるオープンソースOSとなった。
ROOLはコードを書いた開発者、バグ報告者、Bountyへの寄付者、フォーラムや Wiki への貢献者、ナイトリービルドのテスター、応援してくれた全ての人に謝意を表している。