再帰的自己改善AIスタートアップ、モデル「Flint」公開

原題: This Startup Is All In on Recursive Self-Improvement. Its Latest Model Is Scary Good

なぜ重要か

AI自身がモデル開発を担うRSIが実用段階に近づきつつあり、開発コストと人員の圧縮に直結する可能性がある。

スタートアップRecursiveは2026年10月21日、AI自身がAIを構築する「再帰的自己改善(RSI)」手法で開発したオープンウェイトコーディングモデル「Flint」を公開した。同社はGoogle Ventures、Nvidia、AMD Venturesなどから6億5000万ドルを調達し、企業評価額は46億5000万ドル。少数の研究者チームが数か月で開発した。

RecursiveのCEOでありSalesforceの元チーフサイエンティストであるRichard Socherが率いる同社は、「Eureka Machine」と呼ぶ社内RSIシステムを用いてFlintを開発した。Socherによれば、ベースモデルの学習手法、モデルアーキテクチャ、特定シリコンチップ向けに最適化されたコードなど、モデル開発パイプラインのほぼすべての要素をAIが担当・改善したという。

公開されたベンチマークでは、Flintは同規模・同アーキテクチャの他モデルをコーディングタスクで上回るとされている。WIREDの記者も数日間テストし、「印象的」と評価した。

RSIをめぐっては激しい論争がある。2026年9月にはAnthropicを退職した研究者がRSIを含むAIの進歩が数年以内に人類の絶滅につながりうると警告し、複数の専門家が同調した。米議会では実際にRSIを禁止する法案が複数提出されている。

これに対しRecursiveは「SFに近い懸念だ」と反論する。Socherは現時点のEureka Machineは人間の管理を逃れる設計になっておらず、完全RSIが実現した後も人間が異常を検知すれば停止できる監視体制を維持すると強調した。「すべての手順が整っていることを示せたと思う」とSocherはコメントしている。

共同創業者には、学習し続けるAIシステムの研究で知られるブリティッシュコロンビア大学教授のJeff Cluneが名を連ねる。出資者はGoogle Ventures、Greycroft、Nvidia、AMD Venturesで構成される。

出典

wired.com — 元記事を読む →