Ladybird、2026年8月の進捗まとめ
原題: This Month in Ladybird – August 2026
なぜ重要か
独立系オープンソースブラウザが動画・デバッグ・パフォーマンスで実用水準に近づき、ブラウザエンジンの多様化という業界課題への現実的な回答となりつつある。
オープンソースWebブラウザ「Ladybird」は2026年8月、Twitchでの動画再生対応、CSSスクロールスナップ、DevToolsでのJavaScriptデバッグ機能などを追加した。また新規スポンサーとしてArnav Guleriaが5,000ドルを提供。パフォーマンス向上や新スタイルエンジンの導入も実施され、開発が本格加速した。
Ladybird開発チームは2026年8月の月次ニュースレターを公開し、多数の機能追加と改善を報告した。
**動画再生の大幅強化**
Media Source Extensions(MSE)にフラグメント化MP4および、AVC(H.264)、HEVC(H.265)、AV1、AACコーデックのサポートが追加された。これによりTwitchやPlexでのアダプティブビットレート動画再生が可能になった。YouTubeではVP9/Opus形式の動画はすでに対応済みだったが、今回の更新でAVC形式のみの旧動画や、AV1が必要な8K高画質動画にも対応した。またYouTubeのカード上でホバーするとクラッシュする問題などの再生バグも複数修正された。
**CSS・レンダリング**
CSSスクロールスナップ(scroll-snap-type、scroll-snap-align、scroll-snap-stop)が実装され、マウスホイール・キーボード・タッチパッドなど多様な入力方法でのスナップが機能する。CSSパーシングおよびペインティングパイプラインはRustへ移行した。
**DevToolsとパフォーマンス**
JavaScriptのデバッグ機能が追加され、ブレークポイントの設定、ステップ実行、ウォッチ式の評価が可能になった。エンジンパフォーマンスについては、新スタイルエンジンの導入、レイアウトキャッシング、CSSアニメーションのメインスレッド外への移行が行われ、継続的な最適化フェーズに移行した。
**ブラウザの使いやすさ向上**
ダウンロードの一時停止・再開機能(サーバー対応時)、ブラウザ再起動をまたいだセッション履歴の完全復元(Ctrl+Shift+T)、alert()/confirm()/prompt()のページ内オーバーレイ化によるタブロック問題の解消なども実装された。localhost:8000や127.0.0.1のURLバー入力がHTTPで正常にナビゲートするよう修正された。
**スポンサー**
今月の新規スポンサーとしてArnav Guleriaが5,000ドルを提供した。Ladybirdは企業・個人の寄付のみで運営されている。