AIのボトルネックはメモリとするチップ企業が135億円調達
原題: This chip startup just raised $135M on a bet that AI’s biggest bottleneck isn’t compute — it’s memory
なぜ重要か
AIインフラの構造的ボトルネックをメモリ側で解決する新技術は、AI運用コストの大幅削減と処理効率向上をもたらす可能性がある
韓国と米国に拠点を置くXCENAが、AIの真の課題は演算処理ではなくメモリにあるとの仮説に基づき、シリーズBラウンドで1億3500万ドル(約135億円)を調達した。同社の企業価値は5億7000万ドル(約570億円)となり、累計調達額は1億8500万ドルに達した。
XCENAは2022年に設立された4年目のスタートアップで、Samsung、SK Hynixの元幹部らが共同創設した。同社は従来のCPU、GPU、メモリ間でのデータ転送による非効率性を解決するため、DRAM近くに演算処理機能を配置したチップを開発している。CEOのJin Kim氏は「CPUとGPUは数十年にわたって高性能化したが、メモリは変わらなかった」と指摘。同社のMX1チップは、CXL(Compute Express Link)を通じてCPUに接続され、データがメモリモジュールから出る前に処理を行う。これにより従来10台のサーバーが必要だった作業を1台で実行できると主張している。AIの推論処理において、GPUは行列演算に優れているが、前処理やKVキャッシュ管理などのデータ管理作業は依然としてCPUで実行されており、XCENAのチップはこれらのタスクをメモリモジュール内で直接処理する。メモリ市場では今月、Samsung、SK Hynix、Micronの3社がそれぞれ初めて1兆ドルの企業価値を突破した。