EPA、データセンター汚染の公聴会規則廃止を計画

原題: The EPA is planning to scrap public review rules for data center pollution

なぜ重要か

AIインフラ拡大の裏で環境規制の透明性が後退すれば、施設立地をめぐる社会的摩擦が激化し、データセンター開発の長期コストに影響しかねない。

米国環境保護庁(EPA)は、工業施設の大気汚染許可承認前に州が住民へ通知し公開コメントを受け付けることを義務付ける連邦規則の廃止を計画している。データセンターや関連発電所も対象となる。さらにEPAは先月、許可取得前に建設着工を認める別の規則変更も提案した。黒人コミュニティが多い農村部の南部でデータセンターの増加が最も顕著で、住民は健康被害や光熱費上昇、地域移転を懸念している。

EPAが廃止を検討しているのは、工業施設の大気汚染許可に際して州が住民に事前通知し、公開コメント期間を設けることを義務付ける連邦規則だ。これが撤廃されると、住民は許可が下りて建設が始まる前に意見を述べる公式な機会を失う可能性がある。対象にはデータセンターだけでなく、膨大な電力需要を賄うために建設される発電所も含まれる。

Capital B Newsの調査によると、米国人の約7割がAI向けデータセンターを自分たちのコミュニティ近くに建設することに反対している。にもかかわらず、連邦政府はこれらの施設建設を加速させる方向に動いている。

EPAはさらに先月、事業者が許可取得前に建設を開始できるようにする別の規則変更も提案した。環境活動家のPaul Blackは、サウスカロライナ州の農村部でアメリカンフットボール場1,200面分に相当するデータセンター複合施設に反対する運動を組織している。当該地域は住民の約40%が黒人で構成される。Blackは「これは米国民主主義の理念への裏切りだ」と批判した。なお、このプロジェクトはジョージア州の白人多数地区での建設が住民の反対で頓挫した後に、この地域に計画が移ってきたという経緯がある。

住民への影響として、健康リスクの悪化、光熱費の上昇、そして地域コミュニティの解体が懸念されている。農村部の南部は黒人コミュニティが集中しており、全米でデータセンターの増加率が最も高い地域となっている。規則が廃止されれば、住民が施設計画を知るのは許可署名後になる恐れがあり、事実上の抗議機会が失われる。

出典

capitalbnews.org — 元記事を読む →