EUのスマホ修理規制、8割超が未遵守

原題: Smartphone makers don't bother to comply with EU repairability requirements

なぜ重要か

EU修理規制の実効性に疑問が生じており、今後の執行強化や追加規制の動向がメーカー戦略と部品市場に直結する。

EU加盟国で2025年6月に施行されたスマートフォン・タブレット向け修理情報開示義務について、修理権利団体「Right to Repair Europe」の調査で、対象機種2,334件のうち実際に部品価格や修理手順を公開しているのは約18%にとどまることが判明した。施行から1年が経過した2026年時点で依然として8割超が未遵守の状態にある。

EUは2025年6月、スマートフォンおよびタブレットメーカーに対し、自己申告による修理容易性スコアの表示と、ユーザーが修理を行うための情報(部品価格・修理手順)の公開を義務付けた。しかし施行から約1年後の2026年9月、修理権利推進団体「Right to Repair Europe」がエネルギーラベル登録のためのEU公式データベース「European Product Registry for Energy Labelling(EPREL)」を調査したところ、対象の2,334件のスマートフォン機種のうち、実際に修理情報サイトへのURLを掲載しているのはわずか18%程度だった。

残りのうち約半数はURLの欄が空白のままであり、約19%は修理情報や部品一覧が掲載されていない一般的な製品ページやサポートページへのリンクにとどまっていた。なかにはTemu(テム)やAliExpressへ誘導している記録も確認された。

さらに同団体が問題視しているのは、明らかに非遵守であるにもかかわらず、メーカーが自己申告の修理容易性スコアで最高評価の「クラスA」を付与しているケースが存在する点だ。

部品価格の記載方法についても、交換用バッテリーの価格を「14ユーロ〜128ユーロ」という極めて幅の広い範囲で示すケースがあるとして批判している。AppleやSamsungなど大手ブランドについても、技術的には遵守の範囲内としながら、実際に必要な情報にたどり着くまでに複数のページ遷移が必要になると指摘した。

修理スコアおよび修理情報へのリンクはエネルギー効率ラベル上に記載される義務があるが、実店舗・オンライン販売を問わず多数の製品でリンクが欠落しているとも報告されている。

出典

theregister.com — 元記事を読む →