.self:セルフホスティング対応の新トップレベルドメイン
原題: .self: A new top-level domain designed to support self-hosting
なぜ重要か
分散型ウェブとセルフホスティングへの関心が高まる中、TLD層での倫理的インフラ整備は業界の方向性を示す重要な動き。個人主権と透明性の確保に対する技術的・組織的な実装可能性が問われている。
人間中心コンピューティング基金(HCCF)は、倫理的で人間中心のテクノロジー専用の新トップレベルドメイン「.self」の取得を目指す。ICANN申請者支援プログラム(ASP)の認可参加者として、人間中心のTLDによるウェブインフラの構築を進める計画を2026年6月21日に発表した。
HCCFは、インターネットが民間テクノロジー企業によるデータ抽出と注意力搾取に利用されている現状を問題視している。そこで「.self」TLDを通じて、倫理的で人間中心のウェブアーキテクチャの構築を目指している。
このTLDイニシアティブでは、セルフホスティングと個人による所有権を重視する設計を予定している。HCCFは詳細な構想をPDF形式でパンフレットとして公開している。
ただし発表後、技術コミュニティからは複数の実装上の懸念が寄せられている。ksymphコメント者は、資金調達方法、1人1ドメインの検証方法、セルフホスティングの要件と検証方法、既存のフリーTLDや.meドメイン、DuckDNSなどのサービスとの差別化について質問を提起している。
また、複数のコメント者はPDF形式での発表自体が、オープンスタンダード重視と矛盾していると指摘している。PDFのアクセシビリティの問題や、HTMLやテキスト形式の方がより人間中心的であるという意見も挙がっており、財団の実装方針に対する議論が進んでいる。