Metaがスクレイピング条項を削除
原題: Meta removes language that raised scraping and AI training concerns
なぜ重要か
AI訓練データの透明性を求める声が高まる中、大手プラットフォームの利用規約の文言が即座に社会的圧力を生む構図が鮮明になった。
Metaは2026年10月、ビジネスアカウントのドメインやURLのコンテンツをAI訓練に利用できると読める利用規約を更新したが、法律専門家から「異例の条項」と批判を受けた。同社はポリシーの実態変更を否定した上で、問題の文言を削除。「広告・ビジネス製品にのみ適用される条項を整理したものだった」と声明を発表した。
Metaは最近、商業利用規約を改定し、「ビジネスアカウントのドメイン、Webページ、URLのあらゆるコンテンツを、Metaの製品・サービスの提供、開発、改善、調査、訓練、整合性維持に利用できる」という文言を追加していた。
Nieman Labが法律専門家に取材したところ、この条項はMetaがビジネスアカウントを持つあらゆるパブリッシャーのWebサイトをスクレイピングし、AIモデルの訓練に使用する許可を与える「注目すべき条項」になりうると指摘された。MetaはAI学習データをめぐる著作権侵害訴訟で昨年高知名度の裁判に勝訴しているものの、他のAI企業を含む複数の訴訟は現在も継続中だ。
Metaの広報担当者は当初、この規約改定がWebクロールの実際の運用変更を反映したものではないと主張していた。しかしその後、The Vergeの報道によると問題の条項は削除された。
Metaは声明で「皆さんのご意見を受け止め、明確にしたい。今回統合したクロール関連の条項は広告・ビジネス製品にのみ適用されるものであり、規約上でも明確化した。Metaがウェブクローラーを使用する方法に変更はない」と説明している。
AI訓練データをめぐっては、各社の利用規約や実際のデータ収集方法に対する監視が世界的に強まっている。今回のケースは、規約の文言ひとつが専門家や報道機関の強い反応を引き起こし、Metaが迅速に対応せざるを得なかった事例として注目される。