Foursquare買収で株主に利益ゼロ、共同創業者が告白
原題: Foursquare co-founder says equity holders saw no returns from the company’s acquisition
なぜ重要か
大型調達を行いながら株主がゼロリターンとなった事例は、PE主導の経営刷新がスタートアップの価値破壊につながるリスクを改めて示す。
広告会社InfillionによるFoursquare買収について、同社共同創業者でありCEOを務めたDennis Crowleyは2026年10月にブログ投稿で、優先株・普通株を含む全ての株主が買収から何の利益も得られなかったと明かした。Foursquareは17年間で累計4億1100万ドル以上を調達していたが、株主への還元はゼロという結末を迎えた。
かつて位置情報共有SNSとして一世を風靡したFoursquareは先月、広告会社Infillionに非公開の評価額で買収された。これを受けてCrowleyはブログで率直な反省を綴り、あるエンジェル投資家の投稿を引用しながら「優先株も普通株も、今回の売却から何の価値も得られなかった」と述べた。
「この結末に胸が張り裂ける思いだ。17年間で約1600人もの元従業員が時間・エネルギー・情熱・愛情を注いでFoursquareを作り上げた。そのすべての努力が"ゼロ"に終わったように見えてしまうことを、申し訳なく思う」とCrowleyはコメントした。
Crowleyによれば、Foursquareは企業向けビジネスに軸足を移してから年間売上高1億ドル超を複数年にわたり記録し、業績は好調だったという。2019年にプライベートエクイティから資金調達を実施し、2021年にはその調達を主導したバンカーをCEOに迎えた。この経営移行以降、マネジメントが既存の価値を守ることも新たな価値を生み出すこともできなかったとCrowleyは批判している。
PitchBookのデータによれば、同社は総額4億1100万ドル超を調達していた。アプリは2024年に終了しており、InfillionへのM&Aはその後の措置となる。
Crowleyの投稿には多くのユーザーが反応し、Foursquareが街の新しい場所を発見する上で非常に役立ったと回顧。ZenlyやJagat、さらにInstagramやSnapchatといったサービスがソーシャルマップの可能性を後継的に探ってきたが、Foursquareが切り拓いたカテゴリの影響は今も色濃く残っている。