DoorDash、Instacartを約170億ドルで買収へ

原題: DoorDash to acquire Instacart

なぜ重要か

食料品デリバリー市場で首位級の2社が統合することで、AmazonやWalmartへの対抗軸が形成され、地域小売業のデジタル化競争が加速する。

DoorDashは2026年10月29日、食料品デリバリー大手Instacartを1株65ドル、総額約170億ドル(株式価値)で買収する最終合意を発表した。買収価格はInstacartの10月22日終値に対して26%のプレミアム。対価の75%以上は現金で支払われ、Instacartの取締役会は全会一致で承認した。

DoorDash(NASDAQ: DASH)とMaplebear(Instacart、NASDAQ: CART)は、DoorDashがInstacartを1株65ドルで取得する最終合意を締結したと発表した。株式価値にして約170億ドル規模の大型買収だ。株主はキャッシュ、DoorDash株式、またはその組み合わせを選択できるが、DoorDash株式は対価全体の25%を超えないよう按分される。Instacartの取締役会は全会一致でこの合意を承認している。

両社の役割はこれまで明確に棲み分けられていた。Instacartは週次の大口食料品購入、DoorDashは食事や日用品の1時間以内配達を主軸としてきた。統合後は、DoorDashの配達ネットワークとInstacartの食料品・フルフィルメント技術を組み合わせ、大小問わず地域の小売・食料品店に提供する方針だ。各店舗は両アプリおよび自社サイトを通じて消費者にリーチでき、売上と広告収入の両面でメリットを得るとしている。

DoorDashのCEO・Tony Xu氏は「食料品のオンライン販売は難しい。熟したアボカドを選び、適切な代替品を見つけ、アイスクリームが溶ける前に届ける必要がある。Instacartはその技術を磨いてきた」とコメントした。

背景には、AmazonやWalmartなどの巨大小売企業が独自の配送インフラ、倉庫網、AIショッピング支援機能を整備し続けているという競争環境がある。薄利で運営する地域の食料品店や小売店が単独でこれらに対抗するのは困難であり、両社は「Main Streetの競争力を守る」という理念のもと、地域店舗を支援するツールを共同で展開するとしている。また、DashMart Fulfillment Servicesを活用したオンライン注文処理能力の強化や、小売メディアネットワークの拡充も計画されている。Dasher(DoorDash配達員)とShopper(Instacart買い物代行員)双方に対しても、収入機会の拡大と働き方の選択肢増加を約束している。

出典

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