データセンター業界が小学生を対象にPR活動
原題: Data Centers Have a New PR Plan: Your Kid’s Field Trip
なぜ重要か
巨大IT投資を支えるデータセンター業界が地域の信頼獲得を次世代から狙う構図は、今後の建設承認や規制議論に影響しうる。
データセンター業界が反発の高まりを受け、子どもを対象としたPR活動を展開している。非営利団体7x24 Exchange Internationalはデータセンターをテーマにしたぬりえや児童書を学校へ配布し、業界団体AFCOMのポトマック支部はバージニア州ラウドン郡の小学1年生3,100人に国旗工作キットと業界の経済効果を説明するカードを配布した。
データセンターの大規模建設やエネルギー消費に対する地域住民の反発が強まる中、業界は子どもへのアプローチという新たな戦略を取り始めている。
非営利団体7x24 Exchange Internationalは、「ハニーバジャーのハニー」がデータセンターを見学する児童書『What is a Data Center?』を推奨コンテンツとして紹介している。同団体はさらに「International Data Center Day」という独自の記念日を設け、学校の管理者への売り込みを呼びかけている。高校向けにはクロスワードパズルや訓練プログラムの情報、小学校向けにはぬりえや蒸発をテーマにした理科実験の手引き、「データスーパーヒーローを描こう」といった印刷教材を提供している。
業界団体AFCOMのポトマック支部は2025年5月、「データセンター・アレー」の異名を持つバージニア州ラウドン郡の37校に在籍する1年生3,100人に対し、メモリアルデー用の国旗工作キットとともに、データセンター業界が地域経済に与える「ポジティブな影響」の統計を記載したカードを配布した。
コロラド大学ボルダー校の研究教授でNational Education Policy CenterのディレクターであるAlex Molnar氏はWIREDに対し、「企業が学校に関わる大きな理由は、端的に言えば企業プロパガンダだ。製品を売るためではなく、自社の『ストーリー』を語ることが目的だ」と指摘。ファストフード、タバコ、石油・ガス業界が100年以上にわたり同様の手法を取ってきたと述べた。
業界はロビー活動、雇用創出プログラム、税優遇措置といった従来の手段と並行して、こうしたソフトな広報戦略を組み合わせている。