中国が世界最速スパコン「LineShine」を完成、米国を抜く
原題: China Defies US Restrictions and Builds the World’s Fastest Supercomputer
なぜ重要か
中国が米国の技術制限下で完全国産スパコンで世界首位を達成したことは、グローバルなAI・スパコン開発競争の構図を変える重要な転機を示す。
中国は2026年6月、米国を抜いて世界最速のスパコン「LineShine」を完成させた。深圳の国家スーパーコンピューティングセンターに設置されたこのシステムは、米国のEl Capitanを抜き、TOP500ランキングで首位となった。処理能力でEl Capitanを20%以上上回り、毎秒2198エクサフロップスの演算能力を持つ。
LineShineは約2026年6月のTOP500ランキングで世界首位となった。El Capitanはカリフォルニア州リヴァモアに位置し、2024年から首位を保っていたが、今回LineShineに取って代わられた。LineShineの電力消費は約42.2メガワットで、毎秒2198エクサフロップス(2京回以上の演算)の処理能力を実現している。
LineShineの最大の特徴は、次世代スパコンの多くがGPU(グラフィクスプロセッシングユニット)を採用する中、CPU(中央演算処理装置)のみで構成されている点である。スマートフォン、デスクトップコンピュータ、ノートパソコンで一般的に使用されるCPUは、大規模科学計算システムではめったに採用されない。
インフラ全体が中国製ハードウェアとソフトウェアで構築されている。LingKunプラットフォームを基盤とし、約4万5000個のLX2プロセッサで構成される。各プロセッサは304個のコアを搭載し、1.55GHzのクロック速度で動作する。ノードはLingQiという高速ネットワークで接続され、レイテンシを最小化してデータ交換を加速化している。システム全体はKylin OSという中国で科学計算および政府計算インフラに広く使用されているLinuxベースのOSで稼働している。
この達成は、米国の先端技術へのアクセス制限にもかかわらず、中国の技術産業が発展できることを世界に示すメッセージとして解釈されている。トランプ前政権とバイデン政権を通じて、米国は先端コンピューティング関連の部品、ソフトウェア、プラットフォームの輸出を厳しく制限してきた。中国もこれに対抗して同様の措置を採っている。トランプ現政権では、特にGPUや先端チップ、AI関連部品の輸入制限とそれに伴う関税を通じた制限が強化されている。