XMPPアプリConversations、Google Playを離脱し無料化

原題: Breaking Up with Google Play: Why Conversations Is Now Free

なぜ重要か

Play Store依存からの離脱は、個人OSS開発者が審査・手数料リスクを回避する選択肢として改めて注目される事例となる。

Androidの連合型メッセージングアプリ「Conversations」の開発者Daniel Gultschは2026年9月24日、アプリをGoogle Playで無料配布に切り替えると発表した。2014年のリリース以来12年半にわたって有料販売を続けてきたが、年間1,000ユーロ超の手数料・最大14日の審査遅延・過去2度の削除など、Googleとの関係悪化が決断の直接の引き金となった。

Gultschは2014年1月、学生寮でConversationsの開発を始めた。同年3月24日に有料アプリとしてGoogle Playで公開し、オープンソースのコードは公開しつつコンパイル済みバイナリに課金するビジネスモデルを採用。「当時としては珍しい形態だった」と本人は振り返る。

Play Storeからの収益は10年以上にわたって安定した収入源となり、フリーランス特有の入金の波を均す役割を果たしてきた。当初は企業向けのカスタム開発や運用コンサルティングが主収入だったが、後に助成金や資金調達が比重を増した一方、Play Store収入は「家賃を払っていた」と表現するほど継続的だったという。

しかしGoogleとの関係は「一度も良好だったことはない」とGultschは断言する。更新が理由不明で却下される事態は数え切れず、アプリは二度削除された。一度目はGoogleが「ユーザーの連絡先をアップロードしている」と根拠なく主張したケースで、Gultschはその主張を全面的に否定している。担当者が機械やクリックワーカーのみで、人間と5分話せれば解決できた誤解が何度も長期化した、と述べている。

現時点では更新申請から14日が経過しても審査が完了していない。Gultschは「AIが生成したスパムアプリの急増にGoogleも一端の責任がある」と指摘しつつ、「長期的に運営されている非AI生成アプリを優先すべきだ」と批判する。最大の問題として挙げるのはセキュリティアップデートの遅延だ。機能追加と同じ審査フローに乗るため、重大な脆弱性修正さえ数週間遅れる可能性があり、「明らかに危険だ」と訴えている。

経済面では、15%の手数料で年間1,000ユーロ以上をGoogleに支払っている。この金額は自身のノートPCの年間償却費や自宅インターネット料金の1.5倍に相当するとGultschは具体的に示し、サービス品質に見合わないと判断した。アプリ無料化後の収益モデルについては、投稿の続きで詳細が語られているとみられる。

出典

gultsch.de — 元記事を読む →