Google発、エージェント実行基盤「AX」登場

原題: AX – Google’s Open Agentic Orchestrator

なぜ重要か

Googleが大規模エージェント基盤をオープンソース化したことで、AIエージェントの本番運用における標準的なインフラ層の競争が一気に加速する。

Googleが開発したオープンソースのエージェント・オーケストレーター「AX」がagentexecutor.ioにて公開された。Task・Workspace・Gateway・Modelという4つのプリミティブを宣言的に定義するだけで、AIエージェントをサンドボックス化・隔離実行でき、1クラスターあたり数十億タスクの同時処理を目標として設計されている。

「AX」はGoogleが開発したエージェント向けオーケストレーターで、GitHubにオープンソースとして公開されている。従来のマイクロサービスともバッチジョブとも異なる「エージェントという新種のワークロード」に特化して設計されており、状態の蓄積・厳格な分離・モデルAPIやツールサーバーとの通信・コスト暴走の防止といった課題を4つのプリミティブで解決する。

**Task**はCPU・メモリ制限付きサンドボックス内で信頼されていないエージェントコードを実行する単位。作成・停止・破棄が軽量に行えるよう設計されている。**Workspace**はGitリポジトリ・MCPサーバー・スキルのリストを宣言するか、自然言語でゴールを記述するだけで環境をタスク開始前に自動セットアップする。**Gateway**はネットワークポリシーを管理し、許可するホストとポートの明示的なホワイトリストでトラフィックを制御、クレデンシャルのインジェクションも行う。**Model**は使用モデル・パラメータ・シークレットを一元管理し、`ax apply`1コマンドでキーのローテーションやモデルバージョンの固定が可能だ。

内部ではAgent Substrateという独自のコンピュートランタイムが稼働しており、各タスクは軽量アクターとして動作する。アイドル状態のエージェントはチェックポイントにより1秒未満で復元でき、コールドスタート遅延はゼロとしている。複数タスクがワーカーのリソースを共有する「Dense multiplexing」により、エージェントが実際に思考・実行している時間だけコストが発生する仕組みだ。

CLIは`ax apply`でタスクを宣言し、`ax watch`で状態を監視、`ax ssh`でサンドボックス内に直接入って作業できる。`ax suspend`と`ax resume`でタスクを一時停止・再開できる点も特徴で、長時間稼働するリサーチエージェントや再現可能なサンドボックスの大量スピンアップにも対応する。

出典

agentexecutor.io — 元記事を読む →