DuckDB v2.0で非同期I/Oを導入
原題: Asynchronous I/O in DuckDB: Work, Thread, Work
なぜ重要か
データレイク活用が拡大する中、リモートストレージへの対応強化はDuckDBの企業ユースケース拡大において重要な転換点となる。
DuckDBは2026年秋リリース予定のv2.0から、ParquetおよびCSVファイルの非同期読み込みをサポートする。EC2/S3のようなリモートストレージ環境において、同期I/Oがネットワーク帯域を使い切れない場合にクエリ速度を大幅に改善する機能で、現在プレビュービルドで試用可能。
DuckDBの開発チームは2026年7月31日、非同期I/Oパイプラインの実装に関する詳細なブログ記事を公開した。この機能はv2.0(2026年秋リリース予定)からデフォルトで有効になる。
DuckDBはもともとローカルSSD上のデータを高速に処理するエンジンとして設計されており、フィルタやプロジェクションのプッシュダウンにより必要なデータのみを読み込む最適化が中心だった。しかし、DuckLakeのようなデータレイクへの対応や、2025年5月に導入されたQuackプロトコルによるサーバーモードの実現により、S3などのリモートストレージからデータを取得するユースケースが増加した。
従来の同期I/Oでは、ワーカースレッドがリモートからのデータ受信を待つ間ブロックされ、デコードや集計などの処理を行えないため、ネットワーク帯域を十分に活用できないケースがあった。
非同期I/Oでは、I/O操作の開始後にワーカースレッドをブロックせず、他の処理を継続できる。現在の実装対象はParquetファイルと、非圧縮かつシーク可能なUTF-8 CSVファイルに対応しており、DuckDBネイティブフォーマットやJSONへの対応は今後追加予定としている。
EC2/S3環境など、ストレージとコンピュートが分離したセットアップでの性能向上が主な目的であり、同期I/Oが帯域を飽和できない状況でクエリ速度の大幅な改善が見込まれる。プレビュービルド(v2.0.0-dev)で現在試用可能。