AmazonがデータセンターのNDA廃止を発表

原題: Amazon Says It's No Longer Using NDAs for Data Centers

なぜ重要か

データセンターのNDA問題は規制立法の引き金になりつつあり、業界全体の開示基準が塗り替えられる可能性がある。

AmazonのCEO Matt Garmanは2026年10月2日、データセンター建設に際して地方自治体との秘密保持契約(NDA)の使用を停止すると公式に発表した。同社は今後5年間で地域コミュニティに10億ドルを投資する方針も示した。全米で100件以上のデータセンター建設停止措置が検討されていることを受けた対応。

AmazonはブログポストでCEO Matt Garmanが署名する形で、データセンター事業における複数のコミットメントを明らかにした。最大の柱はNDAの廃止だ。これまで地方自治体の職員はNDAに署名することで、データセンターのエネルギー・水使用量や、建設に関与するテクノロジー企業の名前すら公開できない状態に置かれてきた。

Garmanはブログ内で、全米で100件を超えるデータセンターの建設停止措置(モラトリアム)が検討中であることに触れ、「これらが実施されれば、米国はAI競争で自ら負けのチケットを切ることになる。その影響は世代を超えて続く」と警告した。AI投資の勢いを維持するため、コミュニティとの関係修復が急務と判断した格好だ。

10億ドルの地域投資については、コミュニティカレッジの無償化、職業訓練、学校や住宅・公共施設のエネルギー効率改善に充てるとしている。

NDA問題はAmazonにとって特にセンシティブな課題だった。アリゾナ州ツーソンでは昨年、地元メディアが情報公開請求によってAmazonが問題のあるデータセンターの入居者であることを暴露。NDAにより郡の職員はテナントの身元を明かせない状況にあったが、Amazonはその後プロジェクトから撤退している。インディアナ州サウスベンドでは130億ドル超を投じた大規模キャンパスを展開しながら、地元の公選職員が行政担当者に質問しても回答が得られないと訴えていた。

立法面でも動きは速い。ペンシルベニア、マサチューセッツ、デラウェアの各州知事が行政命令でNDAを規制し、ニューヨーク、ニュージャージーなど複数の州でも禁止法案が浮上。連邦議会では超党派の議員グループが「No Secrets for Data Centers Act」を下院に提出した。法案共同提出者のJamie Raskin議員はAmazon、Google、Meta、Oracleに対してNDA使用状況の情報開示を求める書簡を送付。AmazonはWall Street Journalに対してNDA廃止を伝えた一方、GoogleとMetaとOracleはコメントを返していない。

出典

wired.com — 元記事を読む →