AIチップ不足で家電価格が再び急騰
原題: All Your Favorite Gadgets Are Getting Way More Expensive … Again
なぜ重要か
AIインフラ投資がメモリ市場を直撃し、一般消費者の家電購入コストに構造的な上昇圧力をもたらしている点で、AIと実体経済の連動性を示す重要事例となっている。
AIデータセンター向けチップ需要の急増によるメモリ不足を主因に、2026年6月以降、AppleのMacBookやiPad、8月からはXboxコンソールが値上げされるなど、消費者向け電子機器の価格が再び上昇局面に入っている。昨年の関税引き上げに続く今回の値上げは、当面続く見込みだと業界エコノミストが警告している。
AIデータセンター向け半導体の優先生産によるメモリ不足を主因として、スマートフォン、PC、ゲーム機など幅広い消費者向け電子機器の価格が再び上昇している。
Appleは2026年6月にMacBookおよびiPadの価格引き上げを発表。Xboxコンソールも8月から値上げが予定されている。Sony PlayStation 5 Proはすでに価格が上昇済みで、石油価格の上昇による輸送コストの増大も価格上昇に追い打ちをかけている。昨年の関税措置に続く今回の値上げ要因は複合的だが、中心にあるのはAIバブルが続く中でのメモリチップ供給不足だ。
Global Electronics Associationの主任エコノミスト、Shawn DuBravac氏は「過去であれば一時的な価格上昇は様子見で乗り越えられたが、今回は状況が異なる。当面、待つことは有効な戦略にならない」と述べた。DuBravac氏は、リファービッシュ品の購入を回避策として推奨する一方、値上げ済みの製品については「今が当分の間の最低価格になる可能性がある」とも指摘し、まだ値上げされていない製品も近く値上がりする可能性があると警告した。
セカンドハンドマーケットプレイスBack MarketのCEO、Thibaud Hug de Larauze氏は、消費者がインフレを恐れて早期に買い替えを急ぐ動きが見られると説明。「次の購入で高額を支払うことへの不安が、人々を急かしている」と語った。
一方で、中古・リファービッシュ市場は需要拡大により活況を呈しており、環境負荷の低い選択肢として注目されている。メモリ不足はAIブームが続く限り解消の見通しが立っておらず、価格上昇トレンドは当面継続する可能性が高いと専門家は見ている。