国防省システムに私的AIエージェントが2ヶ月接続
原題: A Defense Contractor Gave Their Personal AI Agent Access to a Secure Pentagon System
なぜ重要か
AIエージェントの急速な普及が、既存のサイバーセキュリティ体制では想定外の経路でシステム侵害を引き起こしうることを示した事例として、政府・企業のAI利用規制議論に直接影響する。
2026年10月、Wiredの報道によると、Accentureの従業員が個人アカウントのClaude CodeをDODの機密システムに接続し、ログイン認証情報が第三者サイトに送信された可能性がある。当該AIエージェントはDODネットワーク上で約2ヶ月間稼働し続け、発見後も72時間以内の報告義務を当初果たさなかったとされる。
Wiredの取材によれば、Accentureに勤務する請負業者が、AnthropicのAIコーディングエージェント「Claude Code」の個人アカウントを、複数の情報機関が利用するDODの集中管理システムに接続した。このシステムには「管理対象非機密情報(CUI)」が格納されており、重要インフラ、核潜水艦の推進技術、化学・生物テロへの脆弱性に関する情報が含まれる。
情報筋によると、AIエージェントはシステムのログイン認証情報を含む情報をリスクの高い第三者サイトへ送信した疑いがある。問題のエージェントはDODネットワーク上で約2ヶ月間稼働し続けた後に発見され、脆弱性が修正された。セキュリティ専門家は「第三者ソフトウェアが侵害されていれば、誰かが誰にも気づかれることなく機密環境にログインできる状態にあった可能性があり、国家安全保障への脅威であり取り返しのつかない損害につながりかねない」と述べている。
DODの規定では、Claude(Anthropic製品)のDODスタッフによる使用は現在禁止されている。また、連邦政府の請負業者はサイバーセキュリティインシデントを発見から72時間以内に報告する義務があるが、Accentureは当初、政府にこの侵害を報告しなかったとされる。
Accentureの広報担当者はWiredに対し「すべての懸念を真剣に受け止めており、独立した調査を行った結果、主張に根拠はないと判断した。法的・契約上の義務を完全に遵守した」と述べた。一方、インシデント自体の存在は否定せず、調査を実施した主体についても明言しなかった。DOD側は「ネットワークやシステムの状態についてはコメントしない」と述べるにとどまった。
ある情報筋は「イランとの対立が続く中、このような軽率な姿勢は最悪のタイミングだ」と指摘。イランは複数の連邦機関や米国インフラへのハッキングを試みているとされる。