Vercel CEO、AIエージェント分離論を語る
原題: Vercel CEO Guillermo Rauch on the fight to split off models from agents
なぜ重要か
Vercelの1日1兆トークン・600万デプロイという規模は、AIエージェント基盤市場の拡大速度を示す重要な指標となる。
Vercel CEOのGuillermo Rauch氏は、TechCrunchのインタビューで同社のAI事業の現状を説明した。同社は現在1日600万回のデプロイを処理し、その半数がコーディングエージェントによるもの。AIゲートウェイには毎日1兆トークン以上が流れており、AI開発基盤として中心的な役割を担う。
VercelのCEOであるGuillermo Rauch氏が、TechCrunchのインタビューで同社のAI戦略と業界の現状について詳述した。同社が先週開催したShipNYCカンファレンスを受けてのインタビューで、現在1日600万回のデプロイが行われ、そのうち半数はコーディングエージェントによって自動的にトリガーされていることを明らかにした。またAIゲートウェイには1日あたり1兆トークン超が流通しているという。
Rauch氏は2025年を「プロトタイピングの年」と位置づけ、社内では数百のエージェントを有機的に開発・展開してきたと説明。その経験から得た最大の教訓として、エージェントの「キラーアプリ」が2つ存在すると述べた。一つはコーディングエージェント、もう一つは社内業務を支援する内部エージェントだ。後者の課題として、データへの安全なアクセス、エージェント行動の監査、ツール呼び出しの記録管理を挙げた。
これらの課題に対応するため、Vercelは「Eve」と呼ぶフレームワークと「Vercel Sandbox」を開発した。Eveはエージェントの指示やスキルを自然言語で記述できる仕組みで、Vercel Sandboxはエージェントをセキュアな環境内に隔離しつつ、アクセスできるデータや外部に送出できるデータをポリシーで制御する。
Rauch氏はデータ管理リスクの具体例として、AirbusのプレジデントとCursorやDevinなどのコーディングIDEに関して会話した際のエピソードを紹介。航空宇宙エンジニアリング向けのC++コードが数十年分蓄積されている状況で、誤った開発ツールをインストールするだけで全コードがクラウドに送出され学習データに使われる可能性があると警告した。また、内部エージェントの実例として、Vercel社内の営業担当者が既存顧客の拡大業務に活用している事例にも言及した。