Total Annihilationをオープンソースで現代に復活
原題: Total Annihilation, rebuilt for modern computers
なぜ重要か
オープンなクリーンルーム実装により、クラシックRTSの保存・研究・派生開発の基盤が整い、ゲーム保全とインディー開発の両面で注目を集める事例となる。
オープンソースRTSエンジン「Nanolathe」が公開された。1997年発売の名作RTS「Total Annihilation」をMITライセンスのクリーンルーム実装で再構築し、Windows・Mac・Linuxネイティブ動作とブラウザデモに対応。GPU近代レンダリングや2倍解像度アセットを備え、単人プレイは既にプレイ可能な段階に達している。
「Nanolathe」は、1997年にAtari(旧Cavedog Entertainment)がリリースした古典的RTS「Total Annihilation」を現代のPC向けに再実装したオープンソースエンジンだ。ライセンスはMITで、コードの閲覧・改変・再配布が自由に行える。
エンジンの最大の特徴はレンダリングの刷新にある。従来のCPUベースの等角投影描画に加え、モダンGPUレンダラーを標準搭載。光源処理・グロウエフェクト・2倍解像度のシンセサイズドタイル(32×32から64×64へ)により、原作の雰囲気を保ちながら視覚的な密度が大きく向上した。ユーザーは「Classic」と「Modern」の両レンダラーをいつでも切り替えられる。
ブラウザデモでは、ゲームファイルやインストール作業なしに原作の3つのキャンペーンミッションを即座に体験できる。対応ブラウザはDesktop版のChrome・Edge・Safariで、キーボードとマウスが必要。フル版プレイにはGOG・Steamまたは旧来のCDから取得した正規ゲームファイルを別途用意する必要がある。
現時点でシングルプレイのスカーミッシュ・サバイバル・キャンペーンはほぼ完成しており、パブリックベータとしてWindows・Mac・Linuxのネイティブ版が提供されている。オンラインプレイも自分のゲームファイルを使って利用可能とされている。
プロジェクトはゲームオーナーとは無関係で、公式な提携や承認を受けていないクリーンルーム実装であることを明記している。エンジンコードはGitHubで公開されており、ゲームフォーマットのドキュメントや設計解説も併せて提供されることで、改造や派生エンジン開発の基盤としての活用が期待されている。