Thriveのクシュナー氏、AI熱狂に警鐘

原題: Thrive’s Joshua Kushner chides Silicon Valley VCs over AI euphoria

なぜ重要か

集中投資とAI内部変革論を掲げるThrive Capitalの手法は、VCの投資哲学の多様化を示し、AI投資バブルへの警鐘として業界全体に影響を与えうる。

Thrive Capitalの創業者Joshua Kushnerは、同社初の投資家向け書簡(Bloombergにリーク)で、Silicon ValleyのVCに蔓延するAI過熱投資への警戒を示した。同社は各ファンドの上位15投資先に約90%の資本を集中させる独自手法を採り、OpenAIとの深い連携のもとでAI化支援を展開している。

Thrive Capitalの創業者Joshua Kushnerは、同社初となる投資家向け書簡をBloombergにリーク。AI投資についての考えを明らかにした。

Kushnerは書簡の中で、「AIの機会の大きさを過小評価することは難しい。しかし、興奮によって投資規律が緩むことは重大な誤りだ」と述べた。さらに「Silicon Valley内では、テクノロジーの超微細な進化に固執しがちで、技術が最終的にどこへ向かうかを見失う傾向がある」と批判した。

Thrive Capitalは、Marc AndreessenらSilicon VCが提唱する「アウトライヤー理論」、すなわち多数の企業に分散投資し少数の大ヒットで損失を補う戦略とは対照的なアプローチを取る。Bloombergの試算では、同社は各ファンドの上位15投資先に資本の約90%を集中させている。Kushnerは「市場は恐怖と熱狂の間を揺れ動く。いずれも判断の代替にはならない」と述べ、独立した視点の重要性を強調した。

また、KushnerはSilicon VCが重視する「外部からの業界破壊」にも異論を唱えた。「多くの業界は外部から破壊されるだけでなく、内部から変革される」と主張し、AIが既存企業を変革する側面に注目すると述べた。

この投資哲学を最も体現するのがOpenAIとの関係だ。Thriveは早期からOpenAIの主要投資家であり、2025年12月にはOpenAIがThrive Holdings(Thriveのスピンアウト企業)に出資。立場が逆転するかたちで資本関係が深まった。Thrive Holdingsは既存企業を買収してAI化を支援するモデルを持ち、OpenAIは社員を派遣して支援にあたる。現在、同社は70社以上を買収し、エンジニア35人を擁する。Kushnerによれば、同社の会計プラットフォームはAIエージェントを活用して確定申告を従来比30%高速、精度98%で処理しているという。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →