世界各国が進める子どもSNS禁止の動向まとめ
原題: These are the countries moving to ban social media for children
なぜ重要か
子どものSNS利用規制が各国で立法化される動きは、プラットフォーム企業に年齢確認・コンテンツ管理への大規模投資を迫り、EdTechや保護者向けアプリなど関連市場の成長を促す重要な制度的転換点となる。
オーストラリアが2025年12月に16歳未満の子どもへのSNS利用禁止を世界で初めて実施して以降、フランス、ドイツ、カナダ、デンマーク、オーストリアなど多数の国が同様の規制を相次いで打ち出している。各国の規制対象年齢は13〜16歳と幅があり、違反企業への罰則や年齢確認の実施方法も国ごとに異なる。
オーストラリアは2025年12月、16歳未満を対象としたSNS禁止を世界で初めて施行した。対象プラットフォームはFacebook、Instagram、Snapchat、Threads、TikTok、X、YouTube、Reddit、Twitch、Kickで、WhatsAppとYouTube Kidsは含まれない。企業がコンプライアンス義務を怠った場合、最大4,950万豪ドル(約3,440万米ドル)の罰則が科される。政府は各プラットフォームに対し、単純な自己申告ではなく複数の本人確認手段を用いることを求めている。
フランスは2026年7月21日、15歳未満のSNS利用を禁止する法律を成立させた。同法は早ければ2026年9月1日から施行される見通しで、高校での携帯電話使用禁止も盛り込まれている。
カナダは2026年6月初旬、16歳未満を対象とするデジタル安全法案を議会に提出した。ただしSNS企業が若年ユーザー保護の取り組みを証明できれば禁止の適用が免除される規定もあり、法案成立には最長1年かかるとされている。
デンマークは15歳未満を対象としたSNS禁止を計画しており、2025年11月に与野党5党が合意した。法制化は2026年半ばを目標とし、政府は年齢確認ツールを搭載した「デジタル証明」アプリの導入も進めている。
オーストリアは2026年3月末に14歳未満を対象とする禁止措置を発表し、法案の最終化を進めていた。
一方、Amnesty Techなどの批判団体は、こうした禁止措置が実効性に乏しく若い世代の実態を無視していると指摘している。プライバシー侵害を招く年齢確認や過度な政府介入を懸念する声も根強い。