Steamが24時間でEpicの新ランチャーを追い抜く
原題: Steam Client Is Now Faster Than Epic's New Vibe Coded Launcher
なぜ重要か
PCゲーム流通の2強によるランチャー性能競争は、プラットフォーム乗り換えの敷居に直結するため、開発者・パブリッシャーの収益戦略に影響しうる。
Epic Gamesが2026年10月14日に「Vibe Coded」と銘打った新ランチャー(プレビュー版)を公開し、起動速度の速さをSteamへの当て付けとしてアピールした。しかしValveはわずか24時間後にSteamクライアントのアップデートを配信。コールドブート起動時間をEpicの約5.47秒に対して約5.23秒に短縮し、Epicの主要な性能上の主張を打ち消した。
Epic Gamesは2026年10月14日、AIを活用して開発した「Vibe Coded」新ランチャーのプレビュー版をリリースした。最大の売りは起動速度の改善で、長年"重い"と批判されてきたSteamクライアントを上回るとして、競合他社への直接的な皮肉を込めたマーケティングが展開された。
ところが翌10月15日、ValveはSteamクライアントの小規模なアップデートを静かに配信した。ユーザー・u/rustenico による計測によれば、アップデート後のSteamのコールドブート起動時間は約5.23秒。Epic Games Launcher V2(プレビュー)の約5.47秒を下回り、起動速度でふたたびSteamが優位に立った形だ。一方、トレイからの復元速度はEpicが約0.36秒、Steamが約0.42秒とEpicが依然わずかに速い。アーキテクチャ面では、EpicがAI支援の「Vibe Coded」方式を採用しているのに対し、Steamは最適化されたモジュラーCEFを使用している。
この素早い反応はSNS上で大きな話題を呼び、「24時間も経たないうちに」と驚くコメントが相次いだ。
ただし、速度以外の面ではEpic Games Launcher V2の課題は深刻だ。新クライアントになっても、Steamが長年提供してきたディスカッションフォーラム、テキストレビュー、コミュニティガイド、スクリーンショット共有、Workshopに相当するMod Hub、Family Library Sharing、Remote Play、Big Pictureモード、デジタルトレーディングカードなど、多数の機能が依然として欠如している。また、新クライアント自体にAI由来とみられる多数のバグが報告されており、スペイン語圏のYouTuber・eXtas1sによる動画ではその実態が紹介されている。
Valveの迅速な対応は、数十年の歴史を持つ既存システムでも競合の動きに即座に反応できることを示した。