AndroidでiOS 16.5を動かすOSSが公開
原題: Run full iOS 16.5 firmware on Android Devices
なぜ重要か
AppleのクローズドなiOS環境をオープンソースのXNUカーネルを起点に非Apple端末で動かす実証は、モバイルOS移植研究において前例が少なく、技術的な波及効果が注目される。
開発者グループ「oosexgang」が、AppleのオープンソースXNUカーネル(xnu-8796.121.2、iOS 16.5のカーネル)をAndroid端末上で起動し、未改変のiOS 16.5ユーザースペース(launchd・SpringBoard・アプリを含む)を動作させるプロジェクト「HackiOS」をGitHubで公開した。対応環境はPOCO X5 Pro 5G(Snapdragon 778G)とQEMU(aarch64)の2つで、スター数は491に達している。
「HackiOS」は、AppleがオープンソースとしてリリースしているXNUカーネルをAndroidスマートフォンのハードウェア上で動かす実験的プロジェクトだ。開発グループ「oosexgang」がGitHubで公開した。
動作確認済みのハードウェアはPOCO X5 Pro 5G(コードネーム:redwood、Qualcomm Snapdragon 778G搭載)で、フラッシュ不要という点が特徴的だ。UEFIを「fastboot boot」コマンドで起動し、システム全体をRAM上で動かす。再起動すればAndroidに戻るため、端末を恒久的に書き換えるリスクがない。もう一つの動作環境はQEMU(virt、aarch64)で、対応するLinuxマシンがあれば実機なしでも試せる。
技術的な構成要素として、独自のEFIローダー、Appleの非公開ドライバを代替する自製コンポーネント、UEFIポート、そして互換レイヤー上で動くLinux Wi-Fiドライバが挙げられる。リポジトリはカーネル側(hackios-xnu-kernel)とユーザーランド側(hackios-xnu-userland)の2つに分かれており、今回公開されたのはカーネル・EFIローダー・UEFIポート・Wi-FiドライバおよびQEMUスクリプトを含む前者だ。
iOS 16.5のユーザースペースをそのまま(unmodified)動作させ、launchdからbackboardd、SpringBoard、さらにアプリ起動まで到達していると説明している。ただし、プロジェクトの説明文には連絡先や公式ウェブサイトなどの記載はなく、詳細な動作検証情報も現時点では限定的だ。公開時点でフォーク数は95、スター数は491に達している。