BunがRustへの書き直しを発表
原題: Rewriting Bun in Rust
なぜ重要か
Zigで構築されたBunのRust移行は、システムレベルランタイムの実装言語選択における業界トレンドと安定性への取り組みを示す重要な事例となる。
JavaScriptランタイム「Bun」の開発チームは2026年7月8日、コードベースをZigからRustへ書き直す作業を進めていることを公式ブログで明らかにした。BunはAnthropicに2025年12月に買収されており、書き直しにはClaude Fable 5のプレリリース版が活用されたという。月間ダウンロード数は2,200万件を超えている。
Bunの創設者であるJarred Sumner氏は公式ブログで、BunをZigからRustへ書き直す取り組みを発表した。Bunはもともと2021年4月にesbuildのJavaScript・TypeScriptトランスパイラをGoからZigへ移植する形で始まり、Sumner氏がオークランドのアパートで1人、LLM登場以前の環境で1年かけて初版を開発した。
Zigを選んだ理由として、Hacker Newsでシングルページの言語リファレンスを見て低レベルの制御とパフォーマンスへの真剣な姿勢に感銘を受けたためとSumner氏は説明している。ZigがなければBunを1年で構築することは不可能だったとも述べており、初期開発における貢献を高く評価している。
現在BunはJavaScript・TypeScript・CSSのトランスパイラ、ミニファイア、バンドラー、npmと互換性のあるパッケージマネージャー、Jestライクなテストランナー、Node.js互換のモジュール解決、HTTP/1.1・WebSocketクライアント、fs・net・tlsなど数十のNode.js API実装を含む広範なスコープを持つ。その結果、安定性の課題も抱えており、直近のv1.3.14だけでも、node:zlibのheap-use-after-free、node:http2の複数のuse-after-free、UDPSocketの境界外書き込み、crypto.scryptやtlsSocket.setSession()のメモリリークなど多数の深刻なバグが修正されている。
2025年12月にAnthropicによる買収が完了しており、Sumner氏を含むBunチームはAnthropicに所属している。Rustへの書き直しにはClaude Fable 5のプレリリース版が広く活用された。現在BunはClaude CodeやOpenCodeといった人気ツールのランタイムとして採用され、Vercel・Railway・DigitalOceanなどが公式サポートを提供している。月間CLIダウンロード数は2,200万件を超えている。