SignalがZKPで電話番号なし登録へ
原題: Registration without a phone number on Signal will use zero-knowledge proofs
なぜ重要か
電話番号不要の登録は、プライバシー重視ユーザーの長年の要望であり、規制の厳しい地域での利用拡大にも直結する。
暗号化メッセージアプリSignalが、電話番号を必要としないアカウント登録機能の開発を進めていることが、公式コミュニティフォーラムへのGitHubコミット情報から判明した。2026年8月下旬から9月上旬にかけて、Android版のベータ向けに「numberless account(電話番号なしアカウント)」の基本登録・ログイン機能が複数コミットされ、Zero-Knowledge Proof(ZKP)が認証基盤として採用されている。
Signalのコミュニティフォーラムに投稿されたGitHubのコミット履歴によると、2026年8月25日から9月2日にかけて、電話番号なしでアカウントを作成・ログインするための一連のコードが「Signal-Android」リポジトリに追加された。主な変更点は以下のとおりだ。
8月25日のコミットでは登録モジュールへのユーザー名設定機能が追加され、26日にはログイン画面のUIと関連文字列が実装された。9月2日には一括して8本のコミットが着地し、「numberless account」の基本登録・ログイン機能、パスワードマネージャーとの連携、電話番号の発見設定の非表示、PINリマインダーの無効化、ロケール設定用のリモートコンフィグ対応などが盛り込まれた。
Signalのエンジニア alex-signal(Alex Hart)氏はフォーラム上で、ZKPがユーザー名の文字種や文字数を検証する際にも使われており、実際の内容を一切サーバーに開示しない仕組みであることを説明した。ZKPはすでにSignalの寄付バッジ、バックアップ決済、グループ機能にも利用されており、サーバー側が特定の寄付やグループとユーザーを紐付けることができない設計が踏襲される。
コミュニティ参加者からは「既存の電話番号アカウントからの移行(unlink)は可能か」という質問も上がっている。別のユーザーは「電話番号を外してもデバイスやサーバーに何らかの痕跡が残る可能性があり、新規アカウントを作るほうが完全なプライバシー保護になるかもしれない」と指摘している。現時点でSignal公式からの公式発表はなく、機能はまだベータ段階にある。