OpenAIが法人市場でAnthropicに追いつく兆し
原題: OpenAI is gaining on Anthropic with business users, new data indicates
なぜ重要か
企業のAI支出シェアが短期間で入れ替わるデータは、法人向けAI市場の顧客ロイヤルティと「粘着性」の低さを示す重要な指標となる。
法人向け支出管理サービスのRampが公開した新データによると、2026年7月時点でAnthropicが米国法人ユーザーの約44%のシェアを持つ一方、OpenAIは約40%に回復傾向を示している。2026年第3四半期のデータでは、OpenAIがAnthropicより速く成長していることが確認されている。
法人向けコーポレートカード・支出管理サービスのRampは、7万社以上の米国企業の支出データをもとにしたAI市場シェアの最新データを公開した。
Rampのデータによると、OpenAIはかつて法人・一般消費者の両方で圧倒的な首位だったが、2026年5月にAnthropicがシェア41%を獲得し、OpenAIの39%を上回って逆転された。それ以降、OpenAIは首位を奪還できていなかった。2026年7月時点では、Anthropicが約44%、OpenAIが約40%となっている。
ただし、RampのエコノミストであるAra Kharazian氏によれば、最新の第3四半期(途中経過)のデータではOpenAIの成長速度がAnthropicを上回っているという。四半期はまだ1か月残っており、トレンドが再び変化する可能性もある。
Kharazian氏はXへの投稿で、「GPT-5.6 Solが非常に優秀で、開発者の選択肢として台頭している」とOpenAIの成長を説明。一方でAnthropicの上位モデル「Fable」については、「価格の高さと規制当局が課したデータ保持要件(30日間)が採用と実運用の妨げになっている」と指摘した。
なお、RampのデータはAmerican Expressなど他のツールを利用する大企業は含まれておらず、シリコンバレーのテック企業に偏った面もある。また、Rampはシェアのみをデータとして提供しており、実際の支出額は非公開となっている。
Rampのデータが示すもう一つの傾向として、AI支出全体の市場拡大がある。Rampの顧客企業のうちAIに費用を支出する割合は増加し続けており、2026年3月に50%を超え、7月には約56%に達した。