解雇されたエンジニアがSaaSを再建するOccupySaaS

原題: OccupySaaS

なぜ重要か

per-seat課金への反発とAI活用開発の組み合わせが、商用SaaS市場の代替調達先として現実味を帯び始めている点は見逃せない。

2026年10月設立のOccupySaaSは、レイオフされたエンジニアたちがAuth0やSalesforceなど主要SaaSのオープンソース代替品を構築する抗議運動。Apache-2.0ライセンスで公開し、クリーンルーム手法とAIを活用してドロップイン互換の自己ホスト型ソフトウェアを提供する。既に「ZeroAuthy」と「Sales Compel」の2製品が公開中だ。

OccupySaaSは「解雇した側のSaaSを、我々が作り直す」というコンセプトのもと立ち上げられた技術的抗議運動だ。100万人規模のエンジニア解雇が相次ぐ中、職を失った開発者たちがAIと公開ドキュメントを武器に、Auth0やSalesforceといった商用SaaSのクリーンルーム実装を進めている。

プロジェクトが掲げる不満は明快だ。ユーザーごとに課金するper-seat型の料金体系は「成長への税」であり、独自APIや移行障壁による囲い込みは顧客の選択肢を奪うという主張だ。

開発手法は法的リスクに慎重に配慮している。元雇用主からの機密情報、リバースエンジニアリング、プロプライエタリなソースコードは一切使用しない。公開APIリファレンス、OAuth 2.0やOIDCなどの標準仕様、公開SDKの動作をもとに仕様書を作成し、仕様書作成チームと実装チームを厳格に分離する「ファイアウォール」を設けている。各リポジトリにはCLEAN_ROOM.mdポリシーが添付され、AIエージェントは仕様書のみを参照してopenapi.yamlからコード、テストの順に実装する。

最初のリリースは2製品。Auth0の代替となる「ZeroAuthy」は、既存のauth0-spa-jsやauth0-reactをコード変更なしで動作させるOIDC準拠のアイデンティティサーバーで、GoでビルドしSQLite・PostgreSQL・MySQLをサポートする。Salesforceの代替「Sales Compel」はGo・PostgreSQL・Vueで構成されたCRMで、マルチテナント分離アーキテクチャを採用している。いずれもApache-2.0でGitHubに公開済み、セルフホスト可能でテレメトリなしを謳う。

出典

occupysaas.com — 元記事を読む →